和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第1189話 】
2016年 11月 19日 談
飛騨高山市を後に再び一路金沢に戻りました。それと言うのも午後から兼務寺院・瑞光寺での御法事の為ですが、明日は少林寺でも御法事が予定されています。兼務寺院の檀家様の多くは東京や横浜、千葉、栃木県に住んでおられる方が多く、御法事の為に新幹線や飛行機を利用しての御列席で、御先祖を想う気持ちを大変嬉しく思います。和尚も報恩の気持ちに応えるべく心を込めて御供養の読経に臨んでいます。また法要後の親戚一同を会しての御食事にも出来るだけ出席するように心掛けています。
ニュースでも取り上げられていますが、近年、故人の年忌法要をするお家が少なくなってきているとか。またお葬儀なども簡略化されているのが現状です。情報化社会の発展に伴って、人々の心もそれに呼応するかのように何もかもが面倒くさくなってきているのかも知れませんね。確かに法要などで読まれるお経も、時代とともに短くなって来ています。忙しい忙しい!との現代社会、そのうち自分が生きている感覚すらもわからなくなっていくのではと危惧するものです。人生における「冠婚葬祭」とは、一辺立ち止まって、しっかりと「自分の命の証」を確かめる為の大切な「一大事」だと思うものです。皆様はどのようにお考えでしょうか? まもなく亡き父の月命日を迎えようとしていますが、日が経つごとに父を想う気持ちが深くなって行くのは和尚だけの事なのでしょうか。南無観世音菩薩 友峰和尚より