和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第2938話 】
2021年 09月 02日 談
禅語に「独坐大雄峰(どくざだいゆうほう)」という中国の禅僧・百丈懐海禅師の言葉が有ります。自分の名前の“友峰”と禅語の“雄峰”を取り換えれば「独坐大友峰」となり和尚的に大変気に入っています。禅語の意味は実に簡単で、「俺が此処にどっかと坐っておるわい」というだけの事ですが、中国江西省・南昌にある百丈山の百丈寺に住持されていた百丈懐海禅師にひとりの僧が「如何なるか是れ奇特の事」と尋ねた問いに対しての禅師の返答でした。
「如何なるか是れ奇特の事」とは、「この世で一番有難いものは何か?」という問いかけに対し即座に「独坐大雄峰」と禅師が答えたわけですが、ここでいう「雄峰」とは百丈山の別名です。禅寺の玄関に「脚下照顧」と書いてあるように、なかなか人間は自分の事が疎かになりがちで、世事に心を奪われて一向に自分の心が見えないものです。
「 福 日々是好日 」
和尚も73年間、本当に健康でここまで無事に生きてこれたことに感謝するものです。人生にとって何が有難く何が尊いかと問われたら、「独坐大雄峰」と自信を持って言いたいものですね。さて本日は本当にゆっくりとした時間を過ごすことが出来ました。所謂「独坐寳勝寺」の一日となったようです。友峰和尚より