和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第1612話 】
2018年 01月 16日 談
「先手必勝」「備えあれば患いなし」などの格言は厳しく自分の心に叩き込んでおく必要が有ります。特に北陸地方のこの時期の降雪は油断が出来ません。いったん冬型爆弾低気圧が通過すれば一晩に1メートルぐらいの大雪となる事も有りますから、今日のように気温が緩んだからといって、この雪をそのままにしておくと残雪が根雪となって次にはにっちもさっちも行かなくなってしまいます。考えてみればこれは全ての分野で言えることで、なにも降雪に限ったことではないと思います。どんな難事にも直ぐにアクションを起こして問題解決への糸口を模索しなければなりません。そういう訳で再び境内を巡回して、次に襲って来る雪対策に臨みました。本堂前の樹齢二百年の老松が雪の重みでねじれるように折れ、本堂大屋根の瓦を押し付けている光景は実に無残です。さっそくに地元森林組合関係者に連絡して、後日伐採してもらう事になりました。折れるのは無理もない話で、老松の芯の部分が腐っており、よくぞ今日まで命を長らえて来たものです。
留守中は新命副住職がしっかり寺を守ってくれているので、安心して金沢兼務寺院に入りました。金沢市内も福井と同じく、いちど路地に入れば圧雪したデコボコ雪道で大変危険な状態でした。寳勝寺の屋根雪もどっさり残っており、到着と同時に融雪に取り掛かりました。「雪を制するものは水なり」と心得て、側溝の水を小型ポンプで汲み上げ、雪を融かす工夫をしました。どうやら一週間後に寒の戻りが有るとか? これからも雪との戦いが続いていきます。友峰和尚より