寶勝寺日誌
宝勝寺の秋・野草図屏風
2014年 09月 07日
寳勝寺・秋野草図屏風 / 石川県立美術館へ寄託
今年の二月ごろ、石川県立美術館へお伺いした際の写真です。涅槃図とともに、寳勝寺の宝物として秋の草花を描いた屏風が寄託されているとのことで拝見させて頂きました。高さはおおよそ120センチほどで、右側から左側へ、秋から冬への草木花が自然のままに描かれています。
落款は「伊年」とあります。(伊年とは俵屋宗達の流れを組むことを証明する”屋号”のような印とのこと)
美術館の方のお話によると、おそらくもう一双、春から夏にかけての野草図屏風があり、二双一対の「四季野草図屏風」だったのではとのことでした。しかしなによりも驚きましたことには、この「秋野草図屏風」に描かれている植物のほとんどが現在の寳勝寺の秋の景色にも登場することです。
菊、りんどう |
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白萩、すすき |
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芙蓉 |
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南天と水仙 |
藤袴と紅い葉のつる / 藤袴も秋の中庭に咲きます
時代は四百年ほども移り変わりましたが、お寺が守られてきたことと共に愛でられている自然の景色もほとんど変わっていないことが伝わり、大変感動いたしました。