Author Archive

第2198話

2019-08-25

昨晩NHKで放送された「矢沢永吉NHKドキュメント2019」ですが、同世代の者として矢沢永吉さんのコメントの一つ一つに共感を覚えたものです。人生にはそれぞれに課せられた使命が有る!との結論ですが、今回のニューアルバム「いつか、その日が来る日まで」を含めて34枚のアルバムをリリースし、しかも「最後のレコーディング」という番組タイトルに驚きました。

誰もが加齢とともに感じる老化現象ですが、それはどのジャンルに有っても避けて通れない試練の時期でもあります。「いつか、その日が来る日まで」の歌詞も楽曲もなるほどと納得のいくものでした。プロフェッショナルとしての仏道もしかり、僧侶に課せられた使命を感じ取りながら「いつか、その日が来る日まで」努力あるのみです。いつの日か矢沢永吉ライブコンサートに行ってみたいものだと強く感銘した番組でした。さて猛暑から一変して肌寒い朝を迎え、思わず身震いしてしまいました。気候不順の折、皆様にはくれぐれも御身ご自愛ください。友峰和尚より

第2197話

2019-08-24

寳勝寺の倉庫がこの度完成しました! 当然の事乍ら必需備品が増えていくわけですが、収納するにも場所が限られており色々思案した結果、本堂裏側に設えました。倉庫と言えども大変立派な建物で、卑山が日頃からお世話になっている宮大工・岩内大工師が建築してくれました。

 

ふれあいパーク霊苑の備品等も収納できるように天井を高くし、広さも十分確保しました。先ずは一安心といったところです。近日、金沢市役所歴史建造物整備課の視察を受けた後、さっそく活用したいと思っています。

 

さて8月もあと一週間を残すのみとなりました。時々、昨年や一昨年のブログを読み返していますが、月日の過ぎ行く速さに驚きます。一年前のブログと写真を見つめながら多くの方々との出会いを振り返り、懐かしく思い起こしつつホッコリしています。究極!無事である事を心から感謝する毎日ですが、和尚とご縁のある方々が無事に過ごされている姿をなにより一番嬉しく思う今日この頃です。友峰和尚より

第2196話

2019-08-23

令和元年 八月度 木曜坐禅会

昨晩は月例木曜坐禅会が午後6時半より開催されましたが、新しく2名の方が参加下さり、充実した清々しい時間を過すことが出来ました。身体の凝りにはマッサージが効果的ですが、心の凝りには坐禅が一番だと思います。腹式呼吸を繰り返すうちに、自然と心の凝りがほぐれていくのを覚えます。

 

妙心寺の生活信条にも有りますが、体と呼吸と心を整えることがリラックスに繋がり、身体全体が軽くなったような感覚を覚えるものです。ストレス社会と言われている今日に於いて、坐禅はマッサージに匹敵する即効性のリラクゼーションタイムだと思います。

 

桜由乃ちゃん と ご家族の皆様です

霊苑管理事務所前の朝顔 ヨシダ宣伝㈱の吉田氏とともに

さて、まだまだ夏休み休暇が続いているようで、本日も観光客の方が終日寺カフェを楽しんでおられました。午前午後ともに、日頃親しくさせて頂いている御家族ご夫婦が来寺下さいました。「ちょっといい話」が出来たかどうか、定かでは有りませんが、楽しい歓談の時を過ごせたことに感謝申し上げます。夏休みもあとわずか。大いに休息して頂きたいと願っています。友峰和尚より

羽咋市在住 の 中越様御夫妻が来寺くださいました

第2195話

2019-08-22

本日は月例の木曜坐禅会が夕刻6時半より開催されますが、日常が多忙であれば有るほど坐禅瞑想する時間を有り難く感じるものです。山中の大安禅寺と街なかの寳勝寺とでは当然の事ながら生活リズムも随分と違うため、心身を整える意味でも坐禅が極めて有効です。「体と呼吸と心を整えましょう」とは大本山妙心寺の坐禅標語ですが、坐禅効果を身にしみて感じる今日この頃です。

さて、本日は金沢・星稜と大阪・履正社との決勝戦が午後2時から開始されテレビで観戦しました。高校野球の決勝戦にふさわしい見事な一戦で、甲乙つけ難い戦いぶりに感動を覚えました。地元星稜が敗れたものの選手達には心から賞賛の拍手を送りたいと思います。石川県内には大雨洪水警報が出されていただけに、応援する市民の皆様も気をもんでの声援だったと思います。星稜高校野球男児の皆様、大変お疲れ様でした!友峰和尚より

第2194話

2019-08-21

「 水声 」 友

葉月も後半に入り、急に気忙しさを感じ始めました。若い頃は空白の予定表を見てジレンマを感じ取ったものですが、70歳を超えた途端、予定表を確認するのを避けているようにさえ思います。「今やらねばいつ出来る!俺がやらねば誰がやる!」とは和尚の座右の銘ながら、さすがに最近は「今すぐ行動する」ことへの難しさを感じ始めています。「人事を尽して天命を待つ」の格言もまた自分に課せられた最後の公案と捉えていますが、残された人生の中で、自分に課せられた天命を知るための努力を惜しんではならないと日々摸索の中にいます。

元気の源! 御手製の「黒にんにくはちみつ漬け」

先般の体調不良から現在も食事制限療法を続けていますが、昨日も岐阜県在住の武藤澄枝様より御手製の「黒にんにくはちみつ漬け」を頂き、毎日2個ずつ食べています。要するに、健康と実践は不二なるものですから、まずは健康管理に徹して人生最後の天命の仕上げに入りたいと思っています。大安禅寺からは日々、修理工事の進捗状況が副住職より送られて来ていますが、今後も不退転の気持ちで頑張って行きたいと念じています。友峰和尚より

第2193話

2019-08-20

金沢市内に大雨洪水警報が出され、午前中は土砂降りの雨となりました。久しぶりの大雨で気温も一気に下がり初秋を思わせる雰囲気でしたが、午後からは気温も上がり夏の蒸し暑さが戻って来ました。午前中には中川健造様御夫妻と武藤靖様御夫妻が来寺され、しばしの歓談の後、帰路の途につかれました。また滋賀県在住の長女家族も昨晩より寳勝寺に泊まり、賑やかな一日となりました。

中川様、武藤様とともに 歓談のひとときを過ごしました

記念撮影を致しました

日中友好の朝顔 これからも次々と咲き続けます

8月に予定されていた殆どの行事を無事に終え、夕方には地元星稜高校と中京学院大中京高校の準決勝をテレビで観戦しました。試合を見ながらいつしか深い眠りの中に入ってしまったようで、気がつけば9対0で星稜高校の校歌が流れていました。人生は「夢また夢」の世界、勝ったか負けたか知る由の無い深い眠りの中ほど安心は有りませんが、目が覚めれば「勝った負けた」のバトルの世界! 笑う者あり! 涙する者あり! 嗚呼!それが青春というものなのか! 和尚の遠い遠い遠い昔むかしの姿もまた夢なのかも知れませんね。友峰和尚より

第2192話

2019-08-19

卑山で育てている「日中友好の朝顔」が今年も見事な花を咲かせています。盂蘭盆大施餓鬼会をすべて無事に終えた本日、その朝顔の種を分けて頂いた広島県福山市にお住まいの中川美術館館長・中川健造様御夫妻が、武藤靖様御夫妻とともに寳勝寺を訪ねて下さいました。

 

右から 中川健造様ご夫妻、そして 武藤靖様ご夫妻です

今から7年前、中川様より分けて頂いた朝顔の種ですが、清朝最後の皇帝(ラストエンペラー)である愛新覚羅溥儀氏の弟、愛新覚羅溥傑氏(1907~1994)とその妻・浩夫人が毎年愛でられた大変珍しい朝顔で、写真の如く赤紫色に白いふちどりの、実に大きな花弁を広げる気品のある朝顔です。これまでにも多くの方々に種を分けてきましたが、この時期になると開花の写真を添えて皆様よりお便りが届いています。本日は思いもかけず中川様御夫妻が寳勝寺に御来寺下さり、武藤様ご夫妻とともに久しぶりに「日中友好の朝顔」の話でもちきりとなりました。

本堂にて 御先祖供養並びにご祈祷を修行致しました

この朝顔の種は、日本在住の愛新覚羅溥傑氏御夫妻の次女・福永嫮生様が「日中友好の朝顔」と命名して多くの方々に今日まで分けてこられました。今年も大輪の花を咲かせていますが、日本と中国との友好の輪が広がる事を念じて止まないものです。友峰和尚より

第2191話

2019-08-18

 

大安禅寺家族動物霊堂にて 月例総供養を修業しました 

本日は新命副住職が留守のため、大安禅寺での法務遂行に当たりました。午前中にはお檀家様の満中陰忌法要を修行し、午後3時からは家族動物霊堂での月例総供養を営み、引き続き午後4時からは卑山花園霊苑での納骨諷経と終日お経三昧と成りました。

 

参列者の皆様が ご焼香されているようす

ご供養修業後の 法話にて

どこがいったい「ちょっといい話」なのかと申せば、寺院は一日中お線香の煙が絶えることなく焚かれていることだと思います。お線香の煙の中に、人々の慈悲の心を感じ取ることが出来ます。その慈悲の心とは「思いやりと感謝の心」です。久しぶりに自坊での家族動物霊総供養に臨みましたが、たくさんの方々がお参りされており、心より嬉しく思いました。

 

大安禅寺 花園霊苑でのご供養のようす

 

現在、㈱アイソウシャ様が運営する家族動物供養堂は大安禅寺を始め金沢など8か所にあります。最初に大安禅寺に第1号家族動物供養堂が出来たのが昭和53年ですから、約40年が経ちました。今でも毎月欠かさず家族動物の霊供養にお参りされている方がおられます。近年の少子高齢化社会の進む中で、ますます家族動物たちの役割が大きくなって来ているようです。友峰和尚より

 

第2190話

2019-08-17

蓮が咲きました / 寳勝寺玄関にて

今日も猛暑日となりました。午前中にお檀家様の年忌法要が修業されましたが、東京・横浜から来寺された方が多く、東京駅は帰省客で大混雑の様相だったとか。心配された台風でしたが、お盆明けの帰省客には影響も無く本当に安堵しました。今年のお盆明けは土曜日、日曜日と繋がったため、明日までお盆休暇の会社が多いようです。

 

本堂にて 檀信徒様の年忌法要が修業されました

 

法要終了後は休息をとり、熱戦が続いている高校野球の試合をテレビで観戦しました。本日は地元金沢の星稜と智弁和歌山、午後からは福井の敦賀気比と仙台育英という強豪同士の素晴らしい試合でした。ニュースでも話題になりましたが、如何に若き高校生だからといってピッチャーの連投は避けて欲しいと願うものです。もちろん試合会場の都合や選手の滞在費用また応援する側の費用の都合など色々問題は有ると思いますが、本日の星稜高校・奥川恭伸投手のように足をひき釣りながらの投球姿はファイトと共に素晴らしく感動もしますが、本人の心身疲労状況を慮ると大変心配になります。世の中の価値観の移り変わりとともに、高校野球の試合運びの有り方にも工夫が求められているようです。しかしながら星稜と和歌山智弁の試合は見事な熱戦でした。両チーム好投手の素晴らしい投げ合いに高校生魂を見たのも事実です。両チームに賞賛の拍手を送りたいと思います。

酔芙蓉が咲き始めました / 寳勝寺境内にて

令和元年度 盂蘭盆会住職法話より

2019-08-17

 

【令和元年度 寳勝寺盂蘭盆会 住職法話より】

今年も無事、盂蘭盆会(うらぼんえ)を円成出来たことに安堵致しております。年に一度の盂蘭盆(うらぼん)施餓鬼会(せがきえ)ですから、臨済宗妙心寺派の法式(ほっしき)梵唄(ぼんばい)に則(のっと)って今後もきちんと執り行っていきたいと思っております。…人間の天寿は約120年と言われますが、我々の寿命は宇宙の存在から比べると点にも粒にも満たない短いものです。せっかくこの世に尊い命を頂いたのに、日々喜怒哀楽の感情の中に翻弄され、虚(むな)しく一生を過ごす事にならないように、どのように生きていくべきかを考えねばなりません。

 

 

…お寺での法要の意義は何かと問われれば、それは「気づくこと」「目を醒(さ)ませ!」ということだと思います。盂蘭盆会は“ウランバーナ”というサンスクリット語の音写で、それを訳すると「逆さま=倒懸(とうけん)」となります。これは本来どういう意味かと言いますと、我々はいつも“逆さま”にモノを見ていると解釈されています。誰しも、何か出来事が起きると最初は悪いほうへ悪いほうへと思いを巡らせますが、出来事が良いか悪いかではなく「今」が大切で、究極いま何を成すべきかが大切だと思います。 

 

 

…我々は素晴らしい五感を有していますが、その眼・耳・口などの機能を正しく使っていくことの大切さです。例えば他人の悪い所に目が行き、嫌な話ばかりが聞こえ、他人の悪口ばかり言っているのでは、良い使い方とは言えません。その「今」の自分の心をすべて捨て切るところが、本来の真心だと思うのです。 「今という 今こそ今が大事なり 大事の今が生涯の今」という言葉が有りますように、今が大切であるからこそ、今の心をしっかり見つめていくことの大切でもあります。 …(中略)… 法要に参列する意味とは、普段の日常生活から離れ、お寺でしか聞けない佛(ほとけ)の話を聞いて頂き、自らの心に「気づく」ことの巡り合わせなのだと思います。 

 

 

さてそこで我々の命(いのち)には3つの「命の縁」があると思います。それは、「宿命」「運命」そして「天命」です。宿命というのは、自分ではどうすることも出来ない、生まれながらに宿している命です。そして運命とは、宿命と共に人との巡り合わせによって進化していく命です。次に天命とは、目には見えないけれども、「天」から課せられた使命のことです。宝勝寺が皆様との仏縁によって今日復興できたことも、すべては宿命、運命そして天命のおかげなのです。何事も仏縁に委ね、「人事を尽すことで天命から得る御利益」によって今の宝勝寺の復興が有るのだと思います。

 

 

皆様お一人お一人に、天から与えられた使命が必ずあるはずですから、それを他の誰でもない自分の心の中に問いかけ、人事を尽くしていくことこそが仏心の働きだと思います。目に見える世界はもちろん、目に見えない心の世界にも思いを馳せ、ご先祖様のご供養を通し、他人の喜ぶ事また幸せを願う事こそが、自己の安心(あんじん)に繋がって行くのだと思うものです。(令和元年7月7日 盂蘭盆会住職法話より 事務局が編集しました)

 

 

« Older Entries Newer Entries »

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870