11月, 2024年
第4114話
この度の兵庫県知事選挙ではSNSを使った空中戦ということが言われ情報を拡散する手段として大きな役割を果たしたようですが、いまや電子社会に於いて避けては通れない必要不可欠の必需品となっています。AIすなわち人工知能を持つコンピュータの性能が大きく向上したことで“機械が学ぶ時代”に突入し、AI技術の進歩はあらゆる分野で活躍の場を広めていますが、今後は選挙すらも選挙期間無くして立候補した時点でAIが当落を判断する日が来るのかも知れませんね。いずれにしましてもSNSで拡散される生成AIを使って作られた動画での真偽不明の情報を如何に正しく判断するのか、悩ましい問題提起ともなって来ているようです。
さてAIの進化とともに半導体の日進月歩の発展で情報処理のスピードが益々アップしていきます。和尚が常に心掛けている「気力、体力、決断力」の鍛錬も「生きた化石化」しないように、日々精進努力あるのみです。AI以上に人間が持つ最大の宝物は「思いやり」と「慈悲心」であることを自覚する今日この頃です。寒さが一段と厳しくなって参りました。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
第4113話
すっかり落葉した枝垂桜と、赤く色づいた柿の葉
今朝方も気温4℃と冷え込みましたが、和尚はどちらかと言えば寒いほうが過ぎしやすく感じます。昔は11月に入ると初雪が降ったものですが、年々暖冬のせいか遅くなっているようです。午前中に墳墓開眼供養が修業され、読経中に筋状の雲が幾重にも風に流されていく様は晩秋の風情を思わせるに十分でした。ふれあいパーク霊苑内の木々はすっかり紅葉し、薔薇の花も名残の花を咲かせています。
午前10時半より 墳墓開眼供養諷経を修業いたしました
11月23日(土)は大安禅寺先代住職・實道和尚(父)の祥月命日忌に当たり、今年は新命和尚はじめ家族全員が宝勝寺での法要に参詣することになっているため午後より本堂はじめ各部屋の徹底した大掃除をしました。また令和8年5月16日の新命玄峰和尚晋山式の際には實道和尚37回忌追善法要を合わせて執り行う予定をしています。
さて昨日の午後に宝勝寺に法務遂行のため移動しましたが、山中の大安禅寺も街なかの宝勝寺も悠久の歴史を経た禅刹としての風格を感じるものです。創建当初からの禅寺としての佇まいに深い安すらぎを覚えるものです。毎日楽しみにテレビ観戦している大相撲11月場所も早や11日目、日々全力で闘っているお相撲さんの姿にも長い歴史を感じる今日この頃です。友峰和尚より
第4112話
大安禅寺 境内の掲示板
大安禅寺の境内から
思わず身震いするような気温4℃と随分と冷え込んだ朝を迎えました。午前中に卑山藤田通麿総代が来寺くださり、現在進行中の本堂工事現場を文建協高木主任並びに松浦建設(株)の中島現場監督の案内のもと視察されました。
藤田通麿総代とともに 本堂修復工事現場を視察いたしました
「御成り(おなり)の間」
和尚も久しぶりの見学でしたので本堂の内部を具に見て回りましたが、「御成り(おなり)の間」(福井藩主が来寺された際に座る部屋)では長年墨蹟などの表具でお世話になっている表具店「春陽堂」の斎藤公一さんが下地の段取りをしているところでした。
「春陽堂」の斎藤公一さんと
本堂の土間はすっかり完成しており見事なまでに復元され、本堂内陣の間も欅の縁板も復元されており見事な光沢を見せていました。建築に興味のない方でもきっと感動されること間違いなしで、約350年の歴史を充分に感じさせてくれる、歪みのない木目の素晴らしい欅の縁板です。皆様には是非いちど現場を観て頂きたいと願うものです。
本日は京都から来寺された重要文化財記録写真専門のカメラマンさんが早朝から庫裡(台所建物)内部を始め外郭の撮影をされており、第4期修復工事となる庫裡修復工事の準備が進められていました。工事関係者の話として、すべてのお堂が竣工を見るのにあと約10年の歳月を要するとの事でした。
藤田総代と 愈好亭にて
松雲院の玄関
さて境内を取り巻く山々はすっかり紅葉して晩秋の風情を醸し出し、松雲院の前庭は枯蓮が冬の到来を告げるかのようでした。短い滞在時間でしたが久方ぶりに工事現場を視察することが出来、修復工事も順調に進んでいるようで大満足でした。これも偏に皆様からの多くの御支援のおかげと深く感謝申し上げます。和尚も更に精進努力して参りたく念じております。友峰和尚より
第4111話
大安禅寺 本堂修復工事の現場
冷たい雨模様の天気に一変して冬の到来を告げているような朝を迎えました。このところの異常気象とも思える暖かさから急激な寒さに戻ると意外にホッとするものです。今日は移動日となり午前中に自坊に戻りましたが、現在進行中の本堂修復も順調に進められ土間の復元工事がすっかり完成しており、今から約350年前創建当初の姿に復元されました。
なんとも不思議な感覚に襲われそうになるほど見事な風景をみせています。修復工事見学会の折には是非とも皆様に復元現場を観て頂きたいと願っています。建築に興味の無い方でもきっと感動されることと思うものです。本堂全体の竣工は来年の年末頃になるそうで、令和8年5月16日(土)に本堂落慶法要と新命副住職玄峰和尚の晋山式挙行を予定しています。
自坊に滞在する時間も限られ精力的に予定事項をこなしているものの、相変わらず時間に追われる状況が続いておりこのような事態も年末に近づいているという実感の中にあります。11月も矢の如くに過ぎて行き、1年を振り返る重要な月でもあるので悔いを残すことの無いよう丁寧に法務遂行を進めて参りたく念じています。さて、皆様はこの時季如何お過ごしでしょうか?気忙しさを増していく今日、くれぐれも御身体には十分に気をつけてお過ごしください。友峰和尚より
第4110話
ふれあいパーク霊苑 家族動物共葬墓“夢の輝”
暖かい日曜日の朝を迎えましたが、天気予報では明日から急激に気温が下がり寒さが戻るそうですから体調には十分気をつけて頂きたいと思います。追善供養の日々が続いていますが本日も午前午後とも墓前での年忌法要ならびに開眼納骨供養が修業され、午前10時からはこのたび新たに設置した「家族動物共葬墓」での初めての尊霊供養が修業されました。
長年家族同様に暮らしてきた動物達と一緒に埋葬する共葬墓で、本日は穏やかな日和のなか納骨之儀が修業され、愛犬シェリーとともに埋葬されました。また引き続き集合墓 宙(そら)の御墓前にて水上家三回忌が修業され、午後からも墳墓開眼供養諷経を修し終日報恩菩提と追善供養の一日となったようです。
晩秋の霧雨の中で 墳墓開眼法要が修業されました
本日の法要に御加担くださいました 豊財院様
ほととぎす、おとめつばき
大安禅寺檀信徒 の 藤田様ご夫妻です
午後3時過ぎには大安禅寺の地元より、いつもお世話になっているお檀家で精進料理「阿吽(あうん)」を運営されている藤田様ご夫婦がご挨拶に来寺くださりゆっくりと歓談しましたが、色々とお気遣いを頂き本当に有難く感謝申し上げました。
誠にありがとうございました
瑞光寺樹木剪定の打ち合わせ みなと石材の中町社長とともに
一日を振り返ると本当に沢山の方々との出会いが有り、ふれあいが有り、和み合いが有ります。お寺は御法縁を結ぶところゆえの仏縁だと心より嬉しく思うものです。今日も一日本当に有難う御座いました。友峰和尚より
第4109話
少林寺にて 小原家 亡父42回忌 亡母11回忌の年忌法要を修業いたしました
現在金沢市野町の少林寺を兼務住職していますが、平成29年(2017年)に就任して以来7年が経ちました。それ以前も代務として法務遂行に当たっていましたが最近ではお檀家様との交流も進み、ようやく全体を把握できるようになっています。本日は午前10時より、少林寺檀信徒・小原家の年忌法要を厳修しましたが、施主の小原様は兵庫県にお住まいで御子息御家族は千葉県在住ということもあって小原家の菩提寺でもある少林寺を孫達に紹介しようと、今回遠路遥々ご家族皆様で参詣された次第です。
穏やかな秋空のもと お墓参り
少林寺墓域での墓参を済ませた後は応接間にてしばし懇談しました。宝勝寺霊苑を見学したいとの要望で宝勝寺に向かい、ふれあいパーク苑内を見学されたのち卑山応接間にて休息して頂きました。
少林寺の奥様も来られ 久しく和合茶礼をいたしました
和尚の 亡き姉の長男・克則さんと
鍋島家三回忌墓前供養諷経 を修業いたしました
昨晩は宝塚市から甥の克則さんが宝勝寺に宿泊し、朝一番に本堂にて先般逝去した母親〈日出子、和尚の姉)の位牌入魂の儀と合わせ両親の法要を修業しました。また午後からは卑山墓域での年忌法要が営まれ、終日穏やかな日和と共に心の休まる一日となりました。「極楽は 東にあらで 西になし 北みち探せ みんな(南)身に有り」です。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
ふれあいパーク霊苑 秋のバラが咲き続けています
第4108話
宝勝寺ふれあいパーク霊苑入り口の 六道地蔵尊
「朝露に 濡れし地蔵に 読経して」と一句詠んでみましたが、この時期の地蔵さんは何処となく寂しさを感じます。宝勝寺ふれあいパーク霊苑の入口に六地蔵と後方には幾体かの地蔵が祀られており、霊苑に参詣される方を迎えています。そもそも地蔵尊佛はその字が示すように「豊かな大地をお守りする道祖神」として一般的に親しまれていますが、常に民衆に寄り添い人々を六道の苦しみから救う菩薩でもあります。
六道とは「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上」を言いますが、昔から人間は他界するとこの六道を輪廻する、所謂「輪廻転生」を信じていたわけですがその六道から救いの手を差し伸べるのが地蔵菩薩と言われており、今日まで多くの方々に信仰されて来ました。村の入り口には六道地蔵尊が祀られていることに気づく方も多いかと思いますが、宝勝寺の地蔵尊は歴史も古く創建当初から祀られていたものと思われます。
真っ赤に紅葉した ヒメシャラの木
午後1時半より 野中家 納骨法要を修業いたしました
地蔵尊の特徴はその優しい御顔にあるかと思います。卑山の霊苑に参詣される方が立ち止まり合掌されている姿はなんとも心が休まるものです。さて本日も午後から本堂にて野中家の納骨法要を修業しましたが、穏やかな日和の中での読経となりました。18日頃からは急激に寒さが戻るとのことですから皆様に於かれましてはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
第4107話
しろたえ菊
「今日有りと 思うて日々に 油断すな 明日をも知れぬ 露の命ぞ」とは慈鎮和尚の詠んだ一句なれど、本当に一日の過ぎゆく早さに翻弄されながら何とか油断しないように心掛けて過ごしています。前日までには翌日の法務段取りをして朝を迎えますが、どうにも思うように進まないことが多く歯がゆさを感じます。
小春日和の穏やかな日差しをうける ふれあいパーク霊苑
歳を重ねると「若い時は」とか「昔は」とかついつい愚痴をこぼしそうになりますが、どうにもこうにも身体の動きがぎこちなくなるのは仕方の無いことです。「心から 使う我が身の 手足さえ 思うようには ならぬ世の中」と言われた方がおられますが全くに同感です。それでも日々の努力は欠かせませんね。
本日は自坊から依頼されていた志納所用の色紙描きをしましたが、なかなかどうして指先だけはいまだ健在のようで更なる進化を続けているようです。一見して昔と同じように見える絵でも自分的にはずいぶん違うものです。熟練とは正しく微妙な手や指の感覚の相違を言うのではと思います。自画自賛してもしょうがないですから頑張ってひたすら描いて参りましょう。
一般世間では「働き方改革」が叫ばれていますが和尚にとっては無縁に思えます。「長生きは ただ働くの他は無し 流るる水の 腐らぬを見よ」の一句は合点がいきます!働くとは要するに身体全体の健康運動に他ならないと自覚するものです。今やらねばいつ出来る!俺がやらねば誰がやる!ごもっとも!ごもっとも! 友峰和尚より
第4106話
本当に暖かい気候となっていますが、皆様に於かれましてはお元気にお過ごしでしょうか? 11月を昔の暦で「霜月」と言いますが、今のところ霜が降りるような気配がありません!これは地球温暖化現象の影響でしょうか? いずれにしても異常気象には違いないようです。
午前10時半より 小野田家御母堂様 三回忌祥月忌法要
素晴らしい秋晴れの過ごしやすいお天気となるなか、午前10時半より小野田家御母堂様3回忌祥月忌法要がご主人並びにご子息が参詣され厳かに修業され、ご宗旨は違いますが皆様には禅宗経典を一緒に読んで頂いています。
ツワブキ / ふれあいパーク霊苑
法要の大切さは計り知れませんが、報恩菩提と追善供養を修業することにより真の安心を感得出来る事が一番かと思います。また和尚は法要後の御家族との懇談の席を特に大切にしており、出来るかぎり平易に仏教についてお話しています。寺離れが進む今日において、法要の席は若年層の皆様と御法縁を結ぶ願ってもないチャンスなのかも知れません。
金沢市内より 「みどり恵寿会」の皆様が来寺くださいました
午後1時半より地元「みどり恵寿会」様、約20名の「楽く楽く法話」が催行されました。振り返るに大安禅寺を拠点にして約40年間に渡って楽しい法話を目指し「生き生き法話」と称して団体参拝客の方を対象に法話をして参りましたが、本当に勉強になったとつくづく思います。齢77歳ともなれば人生の凡その経験は積んできたつもりですが、更に多くの方と出会うことにより新たな発見があるものです。
「人生は終わりのない旅である」と言われた方がいますが、まさしくそうであると実感します。「人生は最後まで勉強」「人は皆、師である」などの言葉も含蓄のある言葉だと思います。ご参詣の皆様の元気な笑い声が堂内に響き渡った楽しいひとときとなったようです。友峰和尚より
ふじばかま / ふれあいパーク霊苑
第4105話
今朝の宝勝寺 中庭から望む青空
「天高く馬肥ゆるの秋」とはまさに今日のような日和を指すのではと、天空の澄み切った青空をしばし眺め続けました。いつもの空の青とは一味も二味も違った見事なまでの青!表現のしようもないほどの青!一機の飛行機がその青空を過ぎゆく様は絶景かな!絶景かな!でした。
澄み切った青空を渡る飛行機
午前中に瑞光寺へ出向き、午前10時半より伊藤家御尊父様の祥月忌法要を本堂で修業しました。昨日のうちに全ての準備を終えていたためスムーズに法要を営むことが出来ましたが、今後も瑞光寺の護持と復興に力を注いで参りたく念じています。
本多町 瑞光寺にて 伊藤家祥月忌法要を修業いたしました
瑞光寺の庫裡にて 伊藤家ご親族の皆様と茶礼をしました
午後より 宝勝寺本堂にて 山口家追善供養諷経
午後には鯖江市より卑山山口職員の御家族がご挨拶に来寺くださり、本堂にて先般7月に逝去されたお父様の追善供養諷経を修業しました。ご供養諷経後は応接間にて故人を偲びながら追善茶礼をし、しばしご家族とお話しさせて頂きました。
山口職員のお母様と お姉様です
故、國夫様は奥様と御一緒に大安禅寺に幾度も御参詣くださり、当時お元気だった御姿を懐かしく思い出します。今年に入り多くの大切な方々との別れに接しましたが、和尚も齢77歳と決して若くはありません。皆様とともに一日でも健康で安らかな日々を過ごして参りたいと強く念じる今日この頃となっています。どうかくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
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