10月, 2024年

第4064話

2024-10-02

瑞光寺の甘柿

 

現在は金沢寺町宝勝寺に在寺しながら各兼務寺院の法務遂行に当たっていますが、それぞれの寺院において秋の味覚でもある木の実や果物が収穫時期を迎えつつあり、瑞光寺では甘柿に枇杷、伝燈寺では丹波栗、宝勝寺でも甘柿が日々色づき始めています。宝勝寺境内を整備する以前は蜜柑やグミの木があり、昔は子供達のおやつ代わりにどの家の庭にも何らかの果物の木が植えられていたように思います。

 

 

大安禅寺ではこの時期は秋の味覚の代表でもある松茸や色々なキノコを採って食したことを思い出します。また今では高級品となったイチジクの木も沢山あり、熟した果実をよく食べたものでした。おそらくは戦後の食料難だったことも果物の実る木を植えた要因なのかも知れません。そうそう銀杏の実も強烈な匂いと戦いながら収穫しましたね。いま振り返えれば懐かしいかぎりの思い出ばかりです。

 

彼岸花 / 瑞光寺墓所

 

本日は午前中に妻と一路神戸に向かいましたが、車窓から眺める山々の景色はすっかり秋めき所によっては赤く色づき始めた葉もチラホラ見えていました。瑞光寺墓域には今頃になって彼岸花が咲いているとのこと。自然の生態系にも異変が生じつつあるのでしょうか?さて10月に入り心機一転して法務遂行に頑張って参りたく念じています。和尚もまもなく満77歳を迎えようとしていますが、今では世界的にも長寿社会の日本ですから年齢を10歳引き算しなければなりません。和尚は66歳となり働き盛りの年頃、人生前進あるのみです。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

第4063話

2024-10-01

 

今朝の宝勝寺境内 穏やかな朝陽

 

この季節の風には格別なものを感じます。「その人の 足跡踏めば 風薫る」の俳句は正岡子規の詠んだ俳聖・松尾芭蕉を偲ぶ一句ですが、そよと吹くなかに故人を想うのもこの時季の風かも知れません。

 

ふわふわと揺れる 秋草の穂

軒下の日陰 菊葉

 

長い長い猛暑から漸く解放され清秋の朝のひととき苔庭を望みながら一服のお茶を頂く時に爽やかな風が吹き抜ける瞬間は言葉では言い表せないほどの安らぎを覚えるものです。また朝陽を受けて秋の草木が輝きを見せるのもまた格別な趣が有ります。しばしの時間ながら十分に癒される爽秋のひとときでした。

 

 

つるばら、ハゴロモジャスミン

 

今日から10月、神無月に入りましたが衣替えの日でもあります。衣替えと言っても今日の暑さではいささか早いように感じますが、それでも学生の頃は長袖の学ランに着替え登校した時のことを思い出します。何もかもが遠い昔の話ながら、季節の移り変わりは人間の心を情緒的なものにさせるようですね。

 

大安禅寺の夕暮れ

 

さて本日は移動日となり、一路自坊に戻りました。明日は法務のため神戸市に出向く予定をしておりまだまだ東奔西走の日々が続く昨今となっています。季節の変り目でもあり皆様にはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

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