臨済宗妙心寺派 太白山 寳勝寺

福井市浜町にある料亭「香櫨園」別邸で、この十日まで野口翠智先生を始めとする御社中の皆様による「華展」が開かれており、そのお祝いのために訪ねました。写真の如くお部屋いっぱいに桜花爛漫、豪華に生けられておりました。皆様も時間が有りましたら是非お訪ねください。

到着後、お煎茶を頂きましたが、その風味たるや仄かに香る桜花の匂いと口の中に広がっていく甘い茶味が絶妙にコラボして大満足のひと時を過ごすことが出来ました。昨日までの新入社員坐禅研修会の雰囲気とは全く別世界の空間ですが、いずれもが日本古来よりの伝統的文化の力を感じさせてくれる充実した時間でした。

明日からは再び寳勝寺での法務活動に入ります。犀川沿いの満開となった桜花も散り始めましたが、何事も「諸行無常観」を以て前進したいと念じています。最近頻発する事件や事故や、はたまた災害や紛争などに対する所見を問われますが、大切なのはただ一つ、ひたすら「己事究明」に尽きるという事であろうと思います。人間一人を形成する細胞が六十兆個あるそうですから、日常あらゆる諸問題が自他に生じて来てもなんら不思議では無いのかも知れません。難題がいつ自分に生じても、丁寧に対処していく心構えが大切と思います。 思いやりの心さえあれば、向かうところ敵なしです。さて皆様、春風下、桜が舞い散るように潔く華麗な人生を歩んでいきたいものですね。何々？和尚はすでに加齢ですって？ ごもっともごもっとも。友峰和尚より