8月, 2015年

第727話

2015-08-15

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盂蘭盆大施餓鬼会(うらぼんだいせがきえ)が午前10時半より厳修されました。一般的には寺離れや墓じまいが加速しているニュースが流れていますが、それとは反対に本日は堂内一杯に参詣者を迎えての盛大な法要となりました。今年は特別にフランスそしてイタリアからの和尚の客人4名も加わっての行事となりましたが、参加された皆様はお盆の仏教儀式にたいそう感動されたそうです。

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出頭された僧侶の皆様も世代交代で随分と若返り、朗々と唱えるお経は力強いものでした。法要の最初には、御詠歌婦人部の皆様が初めて二部合唱の曲を披露しましたが、それもまた素晴らしい歌声ででした。御先祖の御霊がどんなに安らいでいるかを感じ取ったほどでした。卑山の年中行事の中でも最も大切な行事だけに、心から安心した盂蘭盆大施餓鬼会修行でした。行事終了後は再び普段と変わりない大安禅寺の盛夏の風情となりましたが、それもまた卑山の悠久の歴史を物語るにふさわしい様相で、改めて現世極楽浄土の現出を感得した一日となりました。「有り難い」という日本の言葉が有りますが、サンキュウベリーマッチなる英語での「有り難う」とは違って、心から「有り難しの念」で満たされた気分そのものですね。

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さて、皆様は御先祖の御供養はお済みでしょうか? 父母の恩、先祖の恩に心底から感謝の真を捧げたいと願うばかりです。友峰和尚より

第726話

2015-08-14

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明日は大安禅寺に於いて「盂蘭盆会大施餓鬼会」が厳修されます。この「盂蘭盆会」の意味は、その語源からウランバンナすなわち「倒見」と訳されています。簡単に言えば、妄想によって迷える心から正見に導く御供養の儀式の事で、よく子供の頃に、地獄餓鬼の世界の恐ろしい話を聞かされたことを思い出します。「盆」という字が「皿を分ける」と書くように、多くのお供え物をして御先祖の精霊をお迎えする儀式でもありますので、本堂廊下側に施餓鬼棚を特別に設け沢山の御盛物をお供えしての法要となります。勿論、それぞれのご家庭に於いても同じことで、平生より故人の好物だったものをお仏壇にお供えしてのお精霊迎えとなります。面白いことに、瓜で作った馬とナスで作った牛をお供えする意味さえも実に心のこもったもので、馬は「一刻も早く浄土から降りて来て下さい」という想いを込めて、また牛は「帰りには急がずに牛に乗ってゆっくりと帰ってください」と意味から、御霊前にお供えするのだそうです。墓じまいや寺離れが急速に進む今日、あの恐ろしい世界大戦終戦から70年の節目となる年に有って今いちど、家族の絆や命の尊さを御先祖の御供養を通して見つめ直して頂きたいと願うものです。寶勝寺・寺カフェを訪れる観光客の皆様も、今日は殊に本堂正面でお参りされる姿が目立った一日となりました。明日は是非、大安禅寺「盂蘭盆会大施餓鬼会」にお参りください。友峰和尚より

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寺カフェ特製かき氷 抹茶金時 白玉入り

 

第725話

2015-08-13

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突然に花菖蒲が一輪、咲きました。

昨日に続いての典座(台所)の裏方に徹しての一日となりましたが、午後1時を過ぎたあたりから寺カフェも絶体絶命のピンチを迎える状況下にあって、スタッフ女性2名の立ち居振る舞いには感心するばかりで、見事なまでの八面六臂のタッグプレイはサッカーの試合を見ているような感じでした。流石にお盆休み中とあって途切れることなくお客様が来られるわけですが、席へのご案内に始まり注文のお品を作ってお運びまでこなす、まるでスーパーウーマンですね。一番驚いた事は、長い待ち時間が有るにもかかわらずお客様が誰一人不平を言わずに待っていてくださる事でした。午後3時ごろのお客様は若い4人組の男女でしたが、1時間待ちのような状況で最後まで辛抱強く待っていて下さり和尚も感動したものです。「今どきの若いもんは!」なんていう言葉は当てはまりませんね。すばらしい好青年達でした。沢山の方々と出会う「寺カフェ」ですが、「お客様は仏様です!!」といった感じです。

DSC05328 (355x500)日本の夏。さるすべり と むくげ

寶勝寺の境内の佇まいは落ち着いた雰囲気を醸し出しています。歴史を感じさせるに十分な「寺カフェ」だけに、明日からのお盆本番に向けてより一層の「おもてなし」の心でお迎えしたいと思います。お客様の焚く焼香の匂いが堂内いっぱいに広がっています。お香の匂いと共に、御先祖の霊もまた安らいでいるように感じた今日の寺カフェの一日でした。ご来寺くださいました多くのお客様に、心から感謝申し上げます。「南無観世音菩薩」友峰和尚より

第724話

2015-08-12

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皆様に於かれましては、お盆休みをいかがお過ごしでしょうか? 夏休みとあって家族連れの方が多く見受けられますが、外国からの観光客も多いですね。和尚は終日、寺カフェの裏方に徹しましたが、台所方も重要な役どころなので集中して頑張りました。しかし、寄る年波には勝てず足も腰もがたがたで明日が心配されるわけですが、幸いに卑山・寳勝寺に御縁を得ている佐藤様が、本日、素敵な女性を紹介くださいました。また、和尚のご縁で更にお二人の女性がご加担下さるとのこと。明日からの4日間に渡るお盆休みの「寺カフェ」は、万全の態勢で臨むことが出来そうです。

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それにしても、北陸新幹線効果には驚きを隠しえません。聞くところによりますと、有名な兼六園、ひがし茶屋街、近江町市場、二十一世紀美術館、そして妙立寺(忍者寺)などは連日、満杯状態が続いているとか。観光都市・金沢はさらに全国的知名度を上げているようです。和尚も時々はお客様のところに顔を出すようにしていますが、寺町界隈にはカフェが少ないため多くの方々から讃辞の言葉を頂くと同時に、「寺カフェ」についての質問も有り、それにお答えしています。

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2年ほど前、大安禅寺の樹から挿し木された「龍潭寺むくげ」が、初めて開花しました。

ともあれお寺は、家族連れ・子供連れのお客様にとって、とっても安心して休息できる場所のようです。そのことが和尚にとっても有り難くまた、皆様がゆっくり寛がれている姿を拝見するのは大変嬉しいかぎりですね。お盆休みです、どうかお時間が有りましたら、寶勝寺・寺カフェでごゆっくりお寛ぎ下さい。そうそう、今日も本堂中央の御席を希望された若きカップルの方がおられましたよ。卑山で一番御利益のある場所なんですよ。お二人が幸せな人生を歩まれんことを切に思いました。友峰和尚より

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第723話

2015-08-11

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今、寶勝寺では、山門入り口から本堂に至る塀ぎわに「日中友好の朝顔」の花が熱波にもめげず濃い赤紫色の美しい花を咲かせています。これからは毎日、次々に沢山の花をつけて行くと思いますので、皆様是非、鑑賞にいらしてください。

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お盆明けには、関係者の皆さんと「朝顔を愛でる会」を催したいと思っています。朝顔の種を多くの方々にお分けしていますので、開花の便りを頂くと本当に嬉しく思います。終戦後70年目の節目となる年だけに、日中のみならず世界中の国々の人々が友好の絆を深めてくれることを祈るばかりです。今、お寺にはフランスそしてイタリアからの和尚の客人が滞在されていますが、交通インフラの発達した現代社会、全世界の人々が大いに交流を深めて頂きたいと願うばかりです。

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朝顔の花びらのように、平和友好の心が末広がりに全世界に広がって行くことを念じて止みません。さて、お盆の里帰りのお客様で、よりいっそう金沢市内は賑わいを増して来ています。御先祖の霊供養と共に、友好の心でお盆休みを過ごして頂きたいと思います。「南無観世音菩薩」 友峰和尚より

第722話

2015-08-10

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世の中はお盆休暇に入っていますが、なかには11連休の方もあるとか。お盆ぐらいは故郷に戻ってゆっくりと過ごしてほしいものです。和尚は今日もお盆のお参り「棚経」のため、地元檀家さんの家々を回りました。毎年感じるのは、昔から連綿と欠かすことなく続けられて来たお盆の先祖供養のお参りこそ、仏教の大切な布教そのものであるという事です。我々の命をつなぐ意義は、祖先への感謝の気持ちをつなぐことでもあります。お檀家様が仏壇にお参りすることがその実践的行為でもありますから、僧侶としてお盆にお参りすることは極めて重要な布教行為となります。単にお参りのみならず、ご家族皆様との会話も重要ですね。祖先の霊と共に、大いに感謝の心でお参りしたいと思います。

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盂蘭盆会法要(うらぼんえほうよう)を目前に控え、帰山後は中庭のお掃除に専念しました。蝉しぐれの境内は多くの霊のざわめきにも聞こえます。「狭い日本 そんなに急いでどこへ行く!」の交通標語に因んで、「短い人生 そんなに急いでどこへ行く!」 さてさて皆さん、この時期、「生きる」とは何ぞや?「死ぬるとは」何ぞや? 一度哲学してみては如何でしょうか? 光陰矢の如し時人を待たず!ご用心!ご用心! 友峰和尚より

第721話

2015-08-09

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2011年の10月、パリのギャラリーメタノイアで墨蹟禅画展を開いてから4年の歳月が流れましたが、その折に大変お世話になったギャラリーオーナーのマークさん夫妻と妹のデルフィーヌさん夫妻、そしてイタリア・ローマより、ご友人のアントニオさんが大安禅寺に来られています。

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暫らくお寺に滞在されるという事で、家族総出で歓迎の挨拶を致しました。本当に、月日の過ぎゆくのは早いものですね。マークさんの奥様の芳栄さんは、女流画家として現在もパリで活動しているわけですが、先日京都で個展を開催されたのを機に卑山に立ち寄られました。イタリア人のアントニオさんはイタリア文化協会のお仕事をされているそうで、機会が有れば和尚もローマで個展を開催したいと思っています。

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さてお盆月、和尚はお盆のお参り「棚経」に出掛けました。地元檀家さんとの大切な交流の場でもありますが、今日はお参りの最後に、卑山の責任役員総代でもあります藤田通麿様宅で手打ちの蕎麦を頂きました。新命副住職と共に頂きましたが、お味は抜群で思わず「御替わり下さい!」って言ってしまったほどでした。

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読経の後での越前おろし蕎麦! おかげさまで疲れもいっぺんに吹き飛びました。明日も棚経が続きます。お蕎麦のみならず、多くの檀家様のお家で「牡丹餅」や「きなこ餅」そして「お団子」など、沢山いただきながらの棚経まわり。俄然お経にも力が入るというものです。「満腹、満腹」「満腹!萬福!」 御先祖様の御霊にも、沢山のお供え物がしてありました。有り難し有り難し!明日も頑張って棚経に専念したいと思っています。友峰和尚より

第720話

2015-08-08

DSC05283 (500x345)北陸朝日放送「土曜はドキドキ」レポーターでモデルのジェニーさんが、お母様と来山下さいました。

暫しの休息期間でしたが十分に満喫することが出来ました。今回は㈱いせや・中本社長様の並々ならぬお心配り中での体験旅行となりましたが、和尚にとって大変勉強になった三日間でした。青森での「ねぶた祭り」参加に始まり、函館での歴史建造物見学等々、またご当地グルメを十二分に満喫した日々でも有りました。ところ変われば品替わるでは有りませんが、60歳を超えてからの旅行は、若い頃に訪ねた旅行とはまた違った感じ方を持つものです。それぞれのお国の文化の違いや歴史など改めて知ることが出来たようにも思いました。今日、全国の寺院を取り巻く環境もずいぶんと様変わりしてきました。その時代時代に即応した宗教活動が求められているだけに、今後も積極的に各県を回って歴史に触れていきたいものです。

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さて、金沢に戻って早速に今度はお客様を迎える立場に替わりました。今日は素敵なお客様をお迎えしました。卑山が大変お世話になっている高倉様のご子息のお嫁さん・洋子様です。とっても素敵な女性です。関西の小学校で美術を教えておられるとか、和尚も長く西宮の海清寺専門道場で修行をしていたので、久しぶりに地域の懐かしい話題で寛いだものでした。寺カフェを大変気に入って頂いたようで、有り難し有り難し。お寺のカフェにはお寺の役割が有りそうです。一人一人のお客様との出会いを大切に、更に理想の「寺カフェを」目指して頑張って参りましょう!友峰和尚より

第719話

2015-08-07

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最近では日本全国の観光地や色々な所で、古民家を再生利用したカフェやお土産店を多く見かけます。今日は電車で青森から北海道に移動して、全国有数の観光地「函館」を心行くまで堪能しました。と言うのも、中本社長様の奥様の生まれ故郷が函館という事で今回訪ねたわけですが、来年には新幹線が函館まで開通するとあって、大変興味深く観光地を巡りました。

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和尚はどの観光地においても古民家カフェや歴史的建造物群に興味がひかれますが、函館では、中本社長様が一般には見る事の出来ない施設へと案内して下さいました。特に夕食場所として社長の奥様の幼少時からの御友人が経営されている「タチカワ・カフェレストラン・メゾン」に行きましたがその佇まいは息をのむほどで、お料理もさることながら、食事後、奥様が案内して下さった重要文化財のお住まいには圧倒されたものでした。詳しくはインターネットで見て頂きたいと思います。やはり実地検分が一番ですね。観光地としてどのように地域の皆様が対応しているかを実感できるものです。

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「タチカワ・カフェレストラン・メゾン」

北陸新幹線開通に伴い、金沢市でも観光地に於いて色々な問題が出て来ているようです。全国からどっと押し寄せて来るお客様をどのようにおもてなししているかは、実際に有名観光地を巡って視察することが求められているようです。それにしても、今から約20年ほど前に訪ねた函館でしたが、今回再び訪ねてみてその発展には随分と驚いたものでした。観光都市を目指している金沢、その一角に今、卑山も加わろうとしています。友峰和尚より

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 有名な「はこだて朝市」

第718話

2015-08-06

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「お祭りは見学するものでは無く参加するものである」と言われた方が有るそうですが、今回、㈱いせや・中本社長様のご友人である「みちのく銀行」の杉本康雄会長様からのご招待で、ねぶた祭りには欠かせない「跳人(はねと)」の衣装を着て祭りに参加するという生まれて初めての体験をさせて頂きました。

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着付け会場にて

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みちのく銀行の職員の方が着付けをして下さり、卑山の法務や運営において日頃大変お世話になっている北條総代様・須貝総代様ご夫妻とともに跳人衣装に着替え祭りに参加しましたが、なるほど! ねぶた祭りをこの上なく満喫することが出来ました。

IMG_6376みちのく銀行の職員の皆様

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テレビなどでは見たことのある「跳人」ですが、やはり、ねぶた祭りを盛り上げるための大切な役割を果たしていることを実感しました。祭りの主役である「ねぶた」も、山車を目の当たりにしますと実に荘厳で圧倒されました。写真だけではとてもとてもその素晴らしさを伝える事は出来ません。前々から一度は是非見てみたいと思っていた青森「ねぶた祭り」に、総代様と共に今回参加できたことを嬉しく思いました。今後は更に寳勝寺総代様を始め檀信徒皆様方との交流を図って行きたいと和尚は思っています。大本山妙心寺への団体参拝も含めて、色々企画したいと思った「ねぶた祭り」参加でした。

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日本のお祭りは素晴らしいですね! 子供からお年寄りまで全員参加のお祭りは、人々の日頃の疎遠を解消し、また、ストレスの発散にもなりますね。伝統的お祭りを今後もずっと継承して欲しいと願うばかりです。友峰和尚より

IMG_6443IMG_6441みちのく銀行物故者慰霊碑にて

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