和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第823話 】
2015年 11月 19日 談

法務の為に急遽大安禅寺に戻りましたが、北陸自動車道の両脇の景色はすっかり紅葉真っ盛りでうっかりするとハンドルを取られそうになるほど美しい景色を見せています。特に、尼御前から金津インターに至る山間のアップダウンを繰り返しながら見る光景は見事で、毎年のことながらこの時期、高速道路の往来を楽しんでいます。今年は気温が高いせいか全国の紅葉が遅れているそうですが、これからもまだまだ楽しめそうです。

「深山幽谷」なる言葉が有りますが、夜ともなりますとこの時期の大安禅寺渓谷一帯は静まりかえり、枯れ葉の舞い散る音だけが聞こえてきます。福井市内から少し郊外に出ただけの場所なれど、不思議なほど山奥に住んでいる感覚になります。江戸時代の初期には多くの雲水が修行していたそうですが、成る程「己事究明」の場所としては最高の地だと思います。現在多くの居士大姉が金曜坐禅会に参加されていますが、大いに大安禅寺の深まりゆく秋を坐禅と共に身体全体で感じ取って頂きたいものです。自然が織りなすダイナミックな移り変わりの営みが即、自分の心の変化でも有ると感じ取るものです。さあさあ坐禅に来たれ!坐禅に来たれ!紅葉が美しいと感じるのは一体どの心が感じるというのか?その心とは何ぞや?「裏を見せ 表を見せて 散る紅葉」..良寛和尚の境地を共有したいものです。友峰和尚より

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