和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第580話 】
2015年 03月 21日 談

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素晴らしいお天気になりました。鶯も春を待ちかねたかのように素敵な鳴き声を境内に響かせるなか、午前10時半より大勢の参詣者を迎えて涅槃・彼岸会法要が厳粛に執り行われました。最初に大安禅寺御詠歌婦人部の奉詠がなされましたが、日ごろの練習の成果が存分に発揮された、素晴らしい歌声が堂内の隅々に浸透するかのように、極楽浄土を現出してくださいました。

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僧侶の皆様の読経もまた、天地宇宙に轟くがごとく生き生きとした聲明で実に有りがたく思いました。普段より多くの参詣が有ったことに和尚は安堵しましたものです。寺離れや墓じまい、そして散骨等最近の宗教感が急速に変化して行く世の中にあって、伝統的宗教行事の本分を後世に伝えて行くことの大切さをしみじみと思う今日この頃です。人とのつながりは御先祖すなわち故人とのつながりでもあります。

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「有りとみて 無きこそ元の姿なれ とはいうものの 濡るる袖かな」とは、太田道灌の妻が亡き夫を思う心のこもった一句です。この世こそ、この世こそ、この世の行いこそが来世への道しるべであることを深く思った供養の一日となりました。友峰和尚より

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