和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第343話 】
2014年 07月 29日 談

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東京より、新谷様が御来山くださいました。

本来は休寺日の今日、個展開催中のためにオープンしましたが、夏休みとあって寺カフェ利用のお客様もポツリポツリと来られ、また、福井からも個展鑑賞に友人の方が来寺されるものんびりとした一日となりました。連日お寺は賑わいを見せていたため、久しぶりの禅寺の佇まいの中、和尚は色紙書きに専念しました。今日の色紙をご覧あれ!

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「一日清閑」和顔達磨図

おおよそ150枚ほど書いてみましたが、筆を持つのも久しく新鮮な感覚の中での色紙書き、この動作が今後の新作品を生み出す原動力となっていきます。

毎日が矢の如く過ぎていく7月ももう間もなく8月を迎えようとしています。8月のことを昔の暦の読み方で「葉月」と言いますが、全くに、葉っぱの日陰なくしてはとてもとても暑い夏場を過ごすことはできませんね。おまけに蝉とホトトギスの鳴き声が追い打ちをかける様に一層暑さを感じさせます。

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「水を掬すれば月、手に在り」 和顔達磨図

大安禅寺はこんもりとした樹木に囲まれていますから、夜ともなりますと爽やかな谷風が境内を吹き抜けていきます。子供の頃は窓を開放して蚊帳を吊ってパンツ一つで寝たものです。蛍が縦横無尽に飛び交い時折蚊帳のふちに飛んできて黄色く光る様は何とも幻想的な光景でしたね。そんな真夏のどこにでもあった風景も遠い遠い昔の思い出となっています。しかしながら寺院に在っての日常生活にはまだまだ昔を思い出すに十分な雰囲気が残っています。ともすると蔵に保存されている昔の本蚊帳を取り出してきて、再び部屋に吊って寝てみたい気持ちに駆られるものです。また兄弟達と蚊帳の中で遊んで「蚊が入ると!!」親に叱られながらも楽しかった夏の夜を思い出します。

今日は土曜の丑の日、ウナギを食べスタミナつけてこの猛暑を乗り切ろうとの古来よりの習わしもこうもウナギの値段が高くては頭の熱がうなぎ上りということか!さてさて皆様、7月29日は「なにくそ」の日です。ウナギ喰わねど高楊枝!とでも参りましようか。どうかお元気にお過ごしください。友峰和尚より

 

 

 

 

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