和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2218話 】
2019年 09月 14日 談

令和元年9月14日 寳勝寺から望む 中秋の名月

昨晩は中秋の名月!! 「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」と松尾芭蕉の一句、それほど昔はお月様に心を魅了されたものです。今日の世の中に於いてどれだけの御方が昨晩の十五夜お月様を観賞したか知る由も有りませんが、陰暦の8月15日に出る月を中秋の名月と言いますから丁度お盆のお精霊迎えと重なります。

子供の頃は縁側に棚を置き、ススキとお団子を飾ってお月見をしたものでした。「月々に つき見る月は 多けれど つき見る月は この月の月」詠み人知らずのこの歌もなかなか風流です。幸いに見事な十五夜の満月を拝むことが出来ました! 思わず合掌しました!

昭和45年(1970年)、大阪万国博覧会でアポロ宇宙船が持ち帰った「月の石」が初めて公開され、和尚も見学することが出来ました。それまで人類未踏の星「月」でしたが、いっぺんに現実のものとなりました。月に住むウサギたちも今やバーチャルの世界となってしまいました。それでも地球から眺める月は素晴らしいロマンの世界です。フランスにいてもアメリカにいても、上空に輝く月の光は故郷を想う唯一の安らぎであることは昔も今も変わらない事実のようです。友峰和尚より

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