和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1805話 】
2018年 07月 28日 談

ご親族皆様の御列席のもと 年忌法要のようす

「忙中に閑あり」では無く「猛中に閑あり」か? 相変わらずの酷暑が続いていますが、台風12号の進行方向が変わり北陸地方は再び強い日差しが照り注ぐ一日となりました。午前中には本堂で年忌法要を厳修し、午後は寺カフェをオープンしましたが、和尚は久しぶりに色紙書きに徹しました。

 

「坊主はお経!」との師匠の遺言を受けてここ数日間は読経三昧の日々でしたが、今日は「坊主は墨蹟!」と筆を執りました。住職(じゅうしょく)とは「10の職を持つ」とは和尚の持論ながら、墨書は職というより趣味なのかも知れません。筆を持つと自然に心が落ち着くもので、手が勝手に動く感じがします。そう言えば「読経」も「書」に似て心の中では宇宙に向かって壮大な字を描いている感が有ります。即ちお経の語句一字一字が声と共に宇宙全体に広がっていき、故人の霊と一体になっていくという事でしょうか。

「流 水」 渓仙 書

ところで今日はどのような字を書いたかと言いますと、写真の如く「遊(ゆう)」の字を沢山書いてみました。何が故に「遊」かと言いますと禅語に「遊戯三昧(ゆげざんまい)」と有りますように、心の自由こそ究極の悟りだと思うからです。どのような状況下に有っても、心だけは自由自在でありたいと念じます。

 

「 遊 」 渓仙 書

 

さて上手に書けたかどうかは別として、この猛暑の中での墨書の時間は実に楽しいひとときとなりました。皆様いかがでしょうか? 友峰和尚より

 

「 心 」 渓仙 書

 

「 一期一会 」 渓仙 書

 

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