和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1782話 】
2018年 07月 05日 談

大雨警報が金沢全域に発令され、急遽寺カフェはお休みして大雨に備えました。時折どしゃぶりとなり、その度にアイフォンで現在の降雨状況を確認する一日となりました。どうやら引き続き明日も警戒が必要とのことで、自坊が大変心配されます。そんな心配をよそに、嬉しいお便りを頂きました。

兼務寺院・少林寺お檀家の堀光子様からで、先般少林寺で50回忌法要を営みましたが、その折のことが心のままに書かれ、自作の和歌が添えられた実に丁寧な御礼状でした。光子様は御年90歳ですが、朗々とした口調とお元気なお姿にはいつも感心させられます。幾首の和歌を拝読させて頂きましたが、あまりのこころのこもった句だけに、ここに皆様に紹介させて頂きたく思います。

「姑上(ははうえ)と 吾子の五十回忌申(もう)さんと 七十路の姪らをひたすら頼り」

 

「ささやきが 空から降るは 春蝉か 子の五十回忌へ 読経朗々」

 

「和尚様に誘われて寄る寺カフェ 八十年前の通学路沿い」

 

 

「姪の手にて 墓掃除恙(つつが)なく終えて有り 供花の百合の香 貴く香りつ」

 

有り難いですね!嬉しいですね! しっかりとした美しい字で書かれていました。金沢に法縁を得て七年目を迎えていますが、最近は地元の方々から温かいお言葉を頂くようになり感謝しております。光子様のお手紙の終わりに、「あの刻(とき)を大切に思います 腰折れ歌の一部でございます 今後ともよろしくお願い申し上げます」と。和尚のブログを御覧になることはないと思いますが、いつまでもお元気にお過ごしください。友峰和尚より

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