和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1542話 】
2017年 11月 07日 談

今日は立冬(りっとう)、暦の上では冬を告げるわけですが、このところの気温は相変わらずアップダウンを繰り返しているようでどうも定まりません。明日の北陸地方は20度近くになるとか! 高齢者の方々には本当に気の毒と思える気候です。さて、皆さんお元気にお過ごしでしょうか? 最近になって寳勝寺を訪ねて下さる方が増えて来たようで心から嬉しく思っています。昨日のNHK5時シブの番組の中で、「新たな模索を始めた寺院」をテーマに、「檀家制度を廃止した寺院」「寺カフェでごゆっくり寺院」「永代墓で全国募集寺院」など紹介されていましたが、今ではNHKが直に取り上げるほど「寺離れ、墓じまい、直葬、無宗教、無信仰」等々の宗教に関するいろいろな話題がスクープされています。和尚はこのような寺院諸問題にたいして既に約30年前から今日まで取り組んできましたが、ここに来て全国に広がりを見せ始めています。しかしながら和尚とその志を全く一(いつ)にしているわけでは有りません。そもそも仏教はあくまで真理を体得するところに究極の目的が有る事を、僧侶は一時も忘れてはならないと思うのです。お寺とのご縁を持ってもらい、御釈迦様の教えにちょっとでも触れて頂きたいのです。

和尚の現代版お経のフレーズでもある「一に掃除 二に笑顔 三四元気に おかげさま」こそが御釈迦様の教えだと思います。お寺に御縁を頂けたら先ずは心のお掃除です。坐禅、読経、作務。写経、書道、茶道、華道も統べて、心のお掃除の手段なのです。御釈迦様はいつも「自燈明(じとうみょう)」を大切にと諭されました。成る程、ローソクの燃え芯も時々お掃除すると勢いよく炎が上がるのと同じことだと思います。笑顔は炎、元気は燃え方、おかげ様はぬくもりです。このぬくもりこそ真理であり、「心の慈愛」なのです。今日も一所懸命に干支色紙を描きました。来年の法話のテーマは「随処に主となる」ですから、干支「戌」にちなんで「オンリーワン!」で頑張りましょうね。友峰和尚より

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