和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1283話 】
2017年 02月 21日 談

春一番が吹いて、一度は境内の掃き掃除が終了しているものの雪解けの庭の手入れが欠かせない毎日です。寺の住職の日々の仕事の大半が掃除に集中しますが、外掃除のみならず堂内掃除や庭木の手入れのほか「山作務(やまざむ)」と言って、大安禅寺などは広大な面積を有しているため境内よりさらに約三百メートルほど登った場所に有る松平家の廟所「千畳敷」に至るまでの杉木立の間伐や参道の掃除など、まさに掃除三昧の人生とも言えます。

現在は副住職がその任に当たっていますが、和尚も金沢から戻った時には努めて外掃除に専念しています。「禅寺の面目は掃除に有り!」これが和尚の悟りでも有ります。綺麗に掃き清められた境内の空気感こそ「浄土国」そのものなのです。

久しぶりの自坊での滞在、掃除後は新命和尚の長男・永峰(えいほう)の孫守をしましたが、あっという間に大きくなっていて驚きました。既に赤子の雰囲気は無く、すやすやと腕の中で眠る健やかな童子の顔には未来の僧侶の風格を感じたものでした。

そのうちに和尚も「じじバカ日誌」を綴ってみたいと思います。一日を通して、皆様も色々な経験をすると思いますが、住職とは「十の職」(じゅうのしょく)を持つ人という意味だろうと思っています。所謂「なんでも屋さん」こそ住職冥利に尽きるものです。友峰和尚より

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