寶勝寺日誌

5月16日 霊苑改葬工事のようす
2017年 05月 16日

清々しい初夏の快晴となりました、寳勝寺霊苑です。

太陽が輝き、石からの照り返しも眩しい中、細やかな作業が続いています。

石垣の復元が進められています。

石はすべて、元来ここで石垣として組まれていたものが使用されているとのことでした。

職人さんによって、瞬く間に積み上げられていきます。

次々と組まれていますが、のこりの石が減る様子が無く、かつてこんなに石垣があっただろうかと不思議に思いました。伺うと、旧来の石垣の下や土中に、予備用と思われる石が沢山埋められていたそうです。

なかには、こんな石も・・・

霊苑入り口のスロープです。乱張りの新しい石と歴史ある古い石垣が調和し、これまで寺の裏側になっていた景色が生き生きと美しく見えます。前庭から移植されたツバキやソヨゴの木々も庭の情景に加わり、毎日、工事現場のあちこちで新しい全体像が見えて来るようです。

本堂側では境内にコンクリートを流す作業とともに、㈱ココ・プランニング宮崎デザイナーの指示のもと、本堂向拝下の敷石配置について細かい打ち合わせが行われています。

石を砕く、なんとも良い音が 響きます

角ばって 砕かれた石

丸みを帯びて 砕かれた石

この機械化の時代に、乱張りの敷石がこれほど丁寧に作られていることはとても驚きです。寳勝寺の山門から境内、霊苑にかけての敷石の配置には「犀川の流れ」というコンセプトがあり、荒々しい上流の岩石から下流の細やかな丸石へと、水の流れるようなイメージのもとに石が砕かれています。石ひとつひとつの組み合わせ方にも、宮崎デザイナーの発想と職人さんの技術が最大限に注ぎ込まれており、見るほどに自然な、天然の石を集めてきたような石張りとなっています。

境内通路に コンクリートを流す作業

午後3時頃、スロープの柵部分に植えるツル植物の打ち合わせをされているところです

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