寶勝寺日誌

竹筆での色紙揮毫2
2014年 09月 27日

 

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本日は、昨日住職が竹筆で揮毫された色紙をご紹介させていただきます。

SONY DSC「露 堂々」(ろ どうどう)… 堂々と露(あらわ)れている、の意。真理は奥深く、容易くは見られるものではないと思われがちであるが、実際は全くあからさまであり隠れてなどいない。「明歴々 露堂々」

SONY DSC「無 暦日」(暦日無し/れきじつなし)… 「山中暦日無し」、月日の移り変わりにも頓着せず、悠々自適に日々を楽しんでいる境涯。

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「一華開五葉」 (一華五葉を開く/いっけごようをひらく)… 「一華五葉を開き、結果自然に成る」、一輪の花が五つの葉を茂らせ、放っておいてもその実は自然に実る。仏法が代々に受け継がれ隆盛すること、広くは家業や子孫の繁栄を願う祝語。

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「壺中天」(こちゅうのてん)… 「壺中の天地」ともいう。「壺中」とは中国の寓話に出てくる仙人が壺の中に住んでおり、その中は広大で美しい世界だったことから「別天地の仙境」を示す。

SONY DSC「紅葉舞秋風」 (紅葉 秋風に舞う/こうよう しゅうふうにまう)… 紅葉が吹く秋風に散りながら舞っている。ゆく秋の風情。

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「風竹如流水 (風竹 流水の如し/ふうちく りゅうすいのごとし)… 「風竹」とは、竹がさらさらと風にそよぐ音のこと。「流水」とは、ここでは格調の高い音楽、「流水韻」を指す。竹が風にそよぐ音が、清らかな音楽のようであるさま。

 

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「竹 起清風」 (竹 清風を起す/たけ せいふうをおこす)

 

 

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「竹 葉々舞」 (竹 葉々舞う/たけ ようようまう)

 

※禅語の解説文は、「茶席の禅語大辞典」(淡交社)より引用させて頂きました。

最後は「竹」の作品を集めました。竹筆独特のかすれで「竹」は本物の竹の姿のようですが、同じ「竹」でも書体によって、笹竹のようにも孟宗竹のようにも見えます。

来る10月のサラ・ローレンス大学個展には、掛軸などの大作のほかにも色紙作品も多く送られることになっています。アメリカへ渡る前に、寳勝寺日誌から作品をご紹介させて頂きたいと思っておりますので、ぜひご覧になってください。

 

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