和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第1904話 】
2018年 11月 04日 談

大安禅寺のアトリエにて

穏やかな日曜日の一日となりましたが、皆様、お元気にお過ごしでしょうか? 自坊での法務遂行はある意味リラックス出来るものです。住み慣れた環境は否応なく心が休まるもので、特に部屋の匂いや境内に漂う秋の樹々の匂いが心の奥底にまで浸透していくようで、心地よく感じます。数日間の滞在でしたがリフレッシユ出来ました。11月は観光シーズンということで職員より依頼されていた色紙書きに専念しましたが、アトリエから望む紅葉木が色づき始めており、時折手を休め紅葉を観賞しながらの作業は実に気持ちの良いものです。人間の心は常に自然の営みの中に安らぎを見出すことが出来るものですね。

 

ところで、11月も相変わらず法務予定が多く入っており、日々不規則な生活が強いられるだけに出来るだけ長く自坊に滞在できるよう法務予定を調整しています。加齢のせいでしょうか、無性に旅に出たくなる気分が襲って来ます。そうですね!この時期は温泉がいいですね!どこかでゆっくり湯治を兼ねて出掛けたいものです。いい湯だなハハ~んって、本当にのんびり出来るのはまだまだ先のようです。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1903話 】
2018年 11月 03日 談

於菊稲荷神社(おきくいなりじんじゃ 群馬県高崎市)からご依頼の 天井画

NHK大河ドラマ「西郷どん」も最終章に入ってきましたが、和尚は毎回楽しみに見ています。今日11月3日は明治天皇の誕生日ですが、明治維新の日本の動乱期には多くの人材が傑出した時代でも有ります。人物の多くは学生時代に日本史等で少々の知識を得たぐらいでしたから、本当のところは全くに「不識(ふしき)」で、江戸から明治維新を迎える政府の変遷を興味深く見聞しています。

 

福井の幕末時代には、松平春嶽公を始め由利公正、橋本左内、横井小楠、梅田雲浜などが活躍し新政府の樹立に貢献され、福井市民として大いに誇りを感じるものです。文化の日にあって「文化」とは何なのか、改めて自問自答しながら故人の功績を讃えたいと念じます。

 

さて、午前中には藤田責任役員総代 御母堂様二十三回忌法要が御自宅で営まれました。法要に先立ち卑山花園流御詠歌婦人部の皆様が奉詠され、厳かな雰囲気の中、法要が厳修されました。故人も長く御詠歌を修学されておられたので、きっと奉詠を喜ばれた事と思います。故郷の秋はすっかり晩秋の色を深めていました。このところの急激な冷え込みで全山がいっきに紅葉し、時折強く吹く風に乗って色づいた枯れ葉が舞い散っていくさまは見事です。人生七十年!どうやら身も心も真っ赤に燃えたいと願う今日の自分でした。くれぐれも燃え尽きないように、ご用心? 友峰和尚より

表具師 斉藤公一氏とともに

群馬県高崎市新町247 於菊稲荷神社 こちらから御覧下さい。

社殿の格天井に奉納されることになっています。

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第1902話 】
2018年 11月 02日 談

先般、少林寺責任役員総代の宮崎寒雉氏に宝勝寺の燭台修理をお願いしましたところ、本日見事な修復を得て戻って来ました。早速本堂前机に写真の如く据え付けましたが、宮崎寒雉氏は加賀藩の釜師で十四代目を継いでおられます。宝勝寺の燭台は約三百年前に鋳造されたもので、昇り龍の装飾が施された立派なものです。残念ながら途中で折れており、その場しのぎに針金で繋がれローソクを立てる芯棒もないため、これまでは飾り物として置いてありました。今回、宮崎氏のお陰で修復でき本当に有り難く思っております。宮崎氏は少林寺本堂にも殿鐘を御寄進下さいました。心から感謝申し上げます。

修復前 途中で折れ、斜めに傾いていました

修復後 本来の姿に

宮崎寒雉氏とともに 2018年10月

少林寺 宮崎氏寄進の殿鐘 (2018年少林寺盂蘭盆会にて)

その少林寺では今月四日まで、「東アジア文化都市2018金沢」でソン・ドン氏の作品展覧会が開催されています。この度、「変容する家」をテーマに和尚がインタビューに応じたVTRが完成し、展覧会の総括記録として金沢21世紀美術館の「変容する家」ホームページ内で公開されることになりました。YouTube動画で是非ご覧ください。本堂全体をギャラリーとして利用する、新しい寺院空間活用のあり方が紹介されます。

今日も多くの来場者が来られていました

 

東アジア文化都市2018金沢「変容する家」髙橋友峰 嵩岳山 少林寺 住職

TAKAHASHI Yuho – Chief Priest, Shorinji Temple

 

さて、ブログをご覧頂いている皆様! 和尚は老体に鞭打って元気に法務に精進努力を続けています。歩行困難だった膝関節も最近ようやく改善して参りました。現在はなによりも膝を愛し可愛がっています。正座が出来ること、無事に歩けること、極々当たり前だった身体の動きが実は当たり前でなかったことを感じ、深く反省するとともに心から感謝する今日この頃です。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1901話 】
2018年 11月 01日 談

傳燈寺 ハウチワカエデ の 木

平成30年もあと2カ月を残すのみとなりましたが、来年はいったいどのような元号に替わるのでしょうか? 本日は午前11時より、兼務住職先の傳燈寺にて、先代恭黄元良和尚大祥忌(三回忌)法要を桂岩寺ご住職に出頭頂き、傳燈寺西川町会長並びに地元の方々ご出席のもと厳修致しました。

 

傳燈寺 先代恭黄元良和尚大祥忌(三回忌)法要

 

現在、金沢市内4ヶ寺の兼務住職を拝命していますが、なかでも傳燈寺は今から約七百年前に、恭翁運良和尚(佛林恵日禅師)を開山に迎え勅願寺として建立された禅寺で、創建当時は多数の塔頭寺院が所在したそうです。その後は困難な時代を経過し、お檀家は一軒も無いなかで昭和62年に恭黄和尚が住職に就任し、「弁財天尊像」の御利益を掲げ「弁財天護持会」を立ち上げ、寺院の復興に尽力され現在に至っています。本日は金沢市埋蔵文化財センターより向井裕知専門主査の方が来寺下さり、傳燈寺の文化財の調査を依頼しました。重要な歴史的文化財を少しでも保存し後世に伝えたいと願っています。

法要後の茶礼にて

金沢市埋蔵文化財センター 向井専門主査 と 歴史保存会の方  桂岩寺御住職

 

 

 

久しぶりに出向いた傳燈寺でしたが、汚れがひどく寳勝寺スタッフと共にお掃除をしました。住職不在寺院の護持は本当に厳しい環境に有ります。帰り際には本堂前の草刈りをして帰山しました。ここでも山中寺院の法務活用方法が求められているようです。さて、11月はこの一年間の反省の月でも有ります。大いに瞑想してみたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1900話 】
2018年 10月 31日 談

 

「金沢東アジア文化都市2018変容する家」展覧会も11月4日で閉幕と成ります。兼務住職先の野町 少林寺を会場に、中国の現代美術作家ソン・ドン氏が「出家・在家」と題して作品展示を行われており、会期もいよいよ残すところあと4日間となりました。本当にあっという間の3カ月間でしたね。先日は福井よりお檀家の大草様ご夫妻が見学に来寺下さり、誠に有り難うございました。和尚は不在でしたが大変嬉しく思いました。土日には大勢の方々で賑わいを見せているとか、新しい寺院の活用方法として今後も開放していくことを望んでいます。

本日は少林寺に出向き、先般、東京より墓参のため来寺されたお檀家様の墓前諷経を厳修しました。帰り際にソン・ドン氏の作品を改めて見学しましたが、より一層輝いて見えたものです。歴史的建造物の少林寺の建物と作品がとても馴染んでいました。

 

明日から11月! 今年もあと2カ月となりました! この1年間、皆様には如何お過ごしでしたでしょうか? 平穏無事でしたか? 無事が一番ですね。家内安全、健康安心、万民和楽。有り難し!有り難し!

寳勝寺檀信徒 髙瀬様と 御友人の皆様とともに

さて「和尚のチョットいい話」も今日で第1900話を迎えました。こちらも有り難し!有り難し! 健康に留意しながら、2000話に向かって発信していきたいと念じています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1899話 】
2018年 10月 30日 談

瑞光寺 緑化保存地区の裏山に隣接する民家

「痛し痒し」と言いましょうか、兼務住職先・瑞光寺の裏山の木々が大きく育ち、今や数十メートルを超える大木となっています。先般の台風で枯れ枝が折れ、民家の窓ガラスを破壊! 連絡を受け視察に行ったもののあまりの立派な大木に感心するばかり、しかしながら近隣民家の窓ガラスに被害を与えてはアウトです。裏山一帯は金沢市特別緑化保存地区にもなっており悩ましい状況ですが、放っておいては再び近隣に迷惑をかけるため、金沢市「緑と花の課」の許可を待って業者の方に枝木伐採を依頼することとなりました。

台風で折れ飛んできた枯れ枝 と 民家のガラス窓

金沢市は戦災に遭っておらず街並みも昔のままの為、今なお民家の密集地区が多く存在します。豊かな里山は残したいものの、民家に被害が及んでは伐採も視野に入れなければなりません。まったくに「痛し痒し」の状況下にあります。被害を受けられた御家の方には心からお詫び申し上げ、早速修復工事を致しましたが、人的被害が無かった事が何より幸いでした。

街中の寺院護持は本当に苦労を伴うものです。緑の地区が少なくなって行く中で、緑地の保存も今後の課題となっているようです。さて本日は火曜日で休寺日。午後からは兼務寺院 本多町・瑞光寺に出掛けたわけですが、グンと冷え込んで初冬を感じさせるほどでした。まもなく十一月「霜月(しもつき)」に入ります。最近は風邪が流行っているようですから、寒さには十分に対応していきたいものですね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1898話 】
2018年 10月 29日 談

今日は金沢白山市から御来寺下さった老人会方々への「生き生き法話」催行でしたが、先般、安倍総理が百歳時代を宣言した如く本当にお元気な方ばかりで、とても八十歳前後とは思えません! 「働き方改革」で就業者定年が七十歳になるくらいですから、有り難い話です。

副住職が本日の夕刻には戻ってくるというので、和尚の法話も今日までです。暫くぶりの自坊での法話の三日間は昔を思い出しました。毎日が法話・法話・法話と、緊張の連続でよく頑張ったものです。おかげさまで今では新命副住職が参詣者の方々から人気を得ており、大変有り難く、嬉しく思っています。

 

さて、法話後はアトリエに篭り、前々から依頼されていた墨蹟の宿題に取り掛かりました。夕刻にはどうやら出来上がりひと安心。時間に追われながらの作品制作には無理がありますが、しかしながら、和尚の昔からの「一夜漬け」は今でも治らず、むしろそのほうが精神を集中して良い作品が生まれる事が多くあります。今日も満足のいく作品仕上がりと成りました。さっそく落款を捺して、依頼者の元にお送りしようと思っています。

「心外無法 満目青山」 大安渓仙 書

一つの作品は、ある群馬県の神社の格天井に奉納されるとの事! 有り難し有り難し! 何百年後にお参りして作品にお目にかかりましょう! 毎日が矢の如く過ぎ去って行きます。ご用心!ご用心!お元気にお過ごしください。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1897話 】
2018年 10月 28日 談

大安禅寺を取り巻く山々の木々もここに来て色づき始めました! 和尚のアトリエ前の樹齢約二百年の紅葉も所々真紅に染まって来たようです。「裏を見せ 表を見せて 散る紅葉」とは良寛和尚の辞世の一句ながら、もうまもなくそのような光景を目にすることが出来ます。

 

本日は自坊にて、愛知県・静岡県・富山県そして海外からの参詣者を迎えての「生き生き法話」と「坐禅体験」催行となりました。和尚にとっては寸暇を惜しんでの法務活動が続いているわけですが、最早体力も限界を超えつつあるようで膝関節が軋(きし)むこの頃です。妻から教わった関節マッサージの方法を全力で履行してなんとか老化現象に対応しています。

 

本日の「活き活き法話」にて / 大安禅寺 枯木堂

 

海外からの参詣者を迎えて 坐禅体験

 

山中の禅寺での 静かなひととき

 

金沢では毎年恒例のマラソン大会が開催されており、寳勝寺の総代様も走行されるということでいつもは路上に出て応援するのですが、今年は自坊での法務遂行のため残念ながら叶いませんでした。

金沢マラソン / 午前9時半頃 蛤坂交差点にて

午前中の「生き生き法話」のリスナー皆様は医療に従事されている医師、看護師、介護士の方々で、和尚にとっても日頃高齢化社会対応の最前線で活動しているだけに少々時間がオーバーをするほど熱が入りました。社会で活躍されている素晴らしい方々ばかりですから本当に感謝の心でお話ししています。有り難う!お蔭様!と、元気に頑張りましょう! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1896話 】
2018年 10月 27日 談

秋雨前線の北陸地方通過で小雨模様となりましたが、これからは一雨(ひとさめ)ごとに秋の様相を深めていくようです。本日は新命副住職が友人の晋山式に出頭で不在のため、「生き生き法話」を代理催行しました。午前と午後の二回法話をしましたが、久しぶりの自坊での法話で気合も入りました。また、福井市橘曙覽(たちばなのあけみ)記念館会員の史跡めぐりの団体様にもお話しを致しました。

 

枯木堂と本堂と、二会場での法話となりましたが、やはり長年慣れ親しんだ御堂でのお話しはとても楽しい時間でも有りました。明日、明後日と「生き生き法話」が催行される予定で、皆様も是非御来寺頂ければと思います。

思うに、約三十年間に渡って続けて来た「生き生き法話」も今では新命副住職が催行しており、感無量の想いが有ります。いつの時代でも、説法を通して少しでも仏法との縁を結んで頂きたいと願っています。

福井市橘曙覽記念館会員の皆様 精進料理をご堪能されました

 

さて、自坊での法務遂行となっていますが、色づき始めた山々を眺めながらゆっくりのんびり身体の静養が出来る事を有り難く感じています。やはり自然の中に身を置くのが一番いいようですね。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第1895話 】
2018年 10月 26日 談

三重教区住職研修会 御寺院様が来寺されました

臨済宗妙心寺派・三重教区住職研修会が午前9時半より寳勝寺本堂を会場に開催されました。総茶礼をした後、最初に龍源寺三重教区宗務所長の開会の挨拶が有り、第一講として「寺院復興の工夫と実践」をテーマに約1時間に渡ってお話しさせて頂きました。昨晩は宗務所長よりお招きいただき、各御寺院皆様と夕食を共にしながら懇親の場を持つことが出来た事に感謝申し上げました。そのお蔭で本日は親しみを持ってお話しすることが出来ました。

 

喫茶室にて 到着茶礼のようす

三重教区役職のご住職様と

 

 

開会の前に 般若心経をお唱えしているところ

 

龍源寺三重教区宗務所長様の開会挨拶

 

第一講として「寺院復興の工夫と実践」の講義

講義終了後は本堂前にて記念写真撮影をし、その後「ふれあいパーク霊苑」と野町・少林寺を会場に開催されている「東アジア2018文化都市展覧会」の視察をして頂きました。

 

講義に引き続き、ふれあいパーク霊苑を視察されました

合祀墓「 宙 (そら)」にて

奥の院 顕彰碑や檀信徒各家先祖代々の供養石板などを視察

皆様からの御質問などにお答えしているところ

記念撮影

寺町寺院群を見学しながら、少林寺まで徒歩で移動されました

少林寺にて

お参り後、「東アジア2018文化都市展覧会」 宋冬氏の作品を鑑賞されました

先般の滋賀北陸教区住職研修会に引き続いての2度目の視察研修会でしたが、和尚にとっては各御住職皆様に少しでも寺院復興の参考にして頂けたらと願っています。また西茶屋街まで足を延ばし金沢市内の歴史的建造物群を見て頂き、少々時間オーバー気味となりましたが、11時半には無事に研修を終えることが出来ました。

寺院運営の理想的有り方については日々思案していますが、徐々にその形が見え始めてきた感のある今日この頃です。為せば成る 為さねば成らぬ 何事も…、上杉鷹山の言葉を肝に命じて努力の日々が続いていきます。本当に遠くから御来寺頂き、三重教区御住職の皆様には深く感謝申し上げます。有り難うございました。友峰和尚より

御来寺賜り、厚く御礼申し上げます

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870