和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2056話 】
2019年 04月 05日 談

よく晴れ渡った暖かい一日となりました! 金沢市内の桜も気温上昇を受け一気に開花しました。明日には兼六園の桜も金沢城の桜も満開になると思います。朝一番にお檀家様の月参りに出掛けましたが、外国人観光客の方が目立ちました。

 

やはり気温が上昇すると気分も軽やかになるものです。昨晩は地元議員候補の決起集会という事で満席の会場で連合後援会会長としてご挨拶いたしましたが、多くの支援者の熱気を受け大変力強く感じたものです。選挙もあと2日間を残すのみとなりましたが、最後まで人事を尽して頑張っていきたいと念じています。

 

「 道 」 渓仙 書

さて今日の禅語は「道」です。人生には色々な道が有りますが、「九十九曲がり 細山道を直に通らにゃ 一分が立たぬ」という禅問答が有ります。さてさて皆様ならどう答えますか? お前さん、禅宗坊主ならさっさと通ってみよ!と言うのです。なんだ坂!こんな坂!急な坂! 色々な坂が有りますが、「まさかの坂」が怖いのです。 油断は大敵! 道を「どう」と音読みしますが、どう通るのか「直心これ道場」なり! 一歩一歩前進するしか方法が無いようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2055話 】
2019年 04月 04日 談

相変わらず寒暖を繰り返す不安定な気候となっていますが、今朝方は紅葉の新芽が初々しく朝日に照らし出され輝いていました。暫らくその光景を見ていると、驚いたことにコリスがアトリエ前のベランダに姿を現し、しばし留まって日向ぼっこをして去って行きました。コリスの生息が確認できたのは40年ぶりのことだと感動したものです。

和尚の子供の頃はよく見かけましたが、近年はその姿を見かけることも無く絶滅したのかと思っていました。そう言えば先日、台所にイタチが入って来て、こちらも驚きました。自然界が昔の姿に戻りつつあるのでしょうか? 今は知事選、県議会議員選挙の真っただ中! 連日地元議員候補の応援に奔走している最中だけに、本当に心が癒されました。

午後からは諸堂修理事業・第2回定例会議が開催されましたが、施工業者との連絡事項の打ち合わせという事で新命副住職に委ね、サンリス市「アート・サクレ芸術祭」土産の色紙書きに専念しました。じりじりと開催日が迫って来ています。和尚の主な墨蹟やオブジェはすでに送っており、あとは現地布教活動の一つとして行われる墨蹟大書用の備品等を残すのみとなっているようです。

「 和 」 渓仙 書

さて今日の墨書は「和」です。古来、この言葉の本当の意味は「神のお告げ」を指しますが、一般的には「なごむ、やわらか、なかよし」という意味で使われています。5月1日からは新しい元号「令和」となり、大いに和を大切にしていきたいと願うものです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2054話 】
2019年 04月 03日 談

アトリエに差し込む朝陽 / 大安禅寺にて

知事並びに県議会議員選挙も中盤戦に入り熱を帯びてきましたが、和尚も地元議員候補の応援の為に弁士として毎夜各会場を回っています。よく言う話ですが「一票の重み」とはどれくらいあるか? 皆様はお解かりでしょうか? 選挙投票用紙一枚の重みでは有りません!60キログラムあるのです。なぜかと言えば、米一俵の重さは60キログラムだからです。「一票の字が違うではないか?」と言われますが、そのような事より一票の重みを感じ取って欲しいのです。

 

片岡正明先生、藤田通麿総代との茶礼にて / 愈好亭

今年から18歳以上の方に選挙権が有り、今までとは異なった選挙戦が繰り広げられています。言い換えれば、若者達の票が候補者の当落を決定します。選挙の当落は票を開けてみなければ分からないというものの、これまでの選挙戦と同じ戦い方では若者の票を得ることはできないと思います。

 

「 夢 」 渓仙 書

政治とは何か? 候補には選挙公約を丁寧に説明して頂き、一人でも多くの若者たちに投票していただきたいと弁士をしながら思うものです。さて今日の禅語は「夢」です。儚い夢ではなく、希望に満ちた夢です。人生は常に大いなる夢を抱きながら歩んでいきたいと願うものです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2053話 】
2019年 04月 02日 談

新しい元号「令和」が発表され一夜が明けました。ニュースでは新元号について多くの有識者や市民方々からの意見を募る番組が多く見受けられましたが、大方の人が喜んでおられたようです。今朝方から雪模様の天気となり境内がうっすらと雪化粧され、新しい元号を祝福するかのようでした。

 

「れい」という発音の字は多く有り、例えば「霊、礼、零、玲、麗、黎、嶺、鈴、齢・・・」など、どの漢字も「こころ」を表す意味が多いようです。また「和」という漢字も、古来より日本は「和」「大和」の国として色々な所で使われており、特に人の名前に於いては人気があります。「和を以て貴しとなす」とは聖徳太子の言葉乍ら、高度成長を遂げた日本経済の今に於いて「こころ」の原点に還る意味で「令和」の元号を慶んでいます。令和を「和たらしむ」とも読めるため、核家族化の進む現代社会の中で”和”を大切にし、新しい時代を迎えることへの意義は大いなるものを感じます。さてそこで今日の禅語です。「 静 」です。 静とは”落ち着く”の意味、「静心」です。心静かに自分をおもんみる一日としたいものですね。友峰和尚より

「  静 」 大安渓仙 書

友峰和尚のちょっといい話 【 第2052話 】
2019年 04月 01日 談

 

このところ議員選挙応援の関係で金沢ー福井間を往復する日々が続いており、電車で通勤されるサラリーマン方々の気分を味わっています。自分の人生で思いもしなかった生活リズムですが、これも宿命なのかもしれません。ただひたすら今を一生懸命に生きている事には違いないようです。

 

今日4月1日は日本国の記念すべき新元号が発表されるという事で、午前11時半から今か今かと固唾を飲んでテレビ画面を見つめました。その場所がなんと車中で、それも福井市立郷土歴史博物館の駐車場で華蔵寺住職と一緒に食い入るように画面を見たものです。真に不思議なご縁で現在「大安禅寺の名宝」展が開催されており、まもなく宝物の入れ替えが行われるというのでさっそく見学に行く途中の出来事でした。

 

福井市立郷土歴史博物館学芸員・藤原さんとともに

新しい元号は「令和」と発表され心から嬉しく思いました。今年から大安禅寺の諸堂大修理工事が始まっただけに、より一層感慨深く感じたものです。元号発表後は学芸員の藤原さんの案内で寺宝を鑑賞いたしました。始めに卑山開山和尚・大愚宗築禅師像にお参りした後、学芸員の素晴らしい説明を聞きながら新鮮な気持ちで数々の宝物を拝見しました。

 

大愚宗築禅師御像の真前にて

華蔵寺御住職です

展覧会は5月6日まで開催されるという事で、皆様にも是非ご鑑賞いただきたいと願っています。今日は新しい元号を聞き不思議と心が躍りました。5月からは気持ちを一新して新たな人生の第一歩を踏み出したいと念じています。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第2051話 】
2019年 03月 31日 談

昨晩はもの凄い雷の音に目が覚める始末。今朝方は突風を伴ったアラレが地面を打ちつけ、寺カフェの看板はことごとく吹き飛ばされるという大荒れの天気模様となりました。午前中にお檀家様の年忌法要に出掛けましたが、時折強く吹く風に車体が揺らぎ地震かと思うくらいでした。午後にも霊苑での開眼供養が予定されていましたが、あまりの強風のため本堂内での法要となりました。

 

堂内にて 墳墓開眼供養を修業しました

一瞬の晴れ間に、墓前にて / 参列者皆様と 故人の御徳を偲びました

日曜日と有って金沢市内観光を楽しむ観光客が強風を避けるために卑山カフェを利用されていました。このところハードな法務遂行が続いており和尚も少々疲れ気味、一服したいものの休息する間もなく頑張っています。新しい元号が明日の午前中に発表されるというので、何処となしかそわそわしてしまいます。昭和、平成の次は「永盛」でしょうか? 元号はさておき、明日はエイプリルフール、騙されないように一日を過ごしたいものです。友峰和尚より

 

ゆきやなぎ / ふれあいパーク霊苑にて

友峰和尚のちょっといい話 【 第2050話 】
2019年 03月 30日 談

選挙カーのスピーカーから流れる「お願いします!」の声が終日鳴り響く一日となっています。午前午後とも「ふれあいパーク霊苑」での開眼供養諷経を修行しましたが、心配された雨も「法雨(ほうう)」と成って故人の慈悲の心を感じる風情となりました。

 

ふれあいパーク霊苑にて 開眼法要を終え

3月最後の土日ですが、どちらも新年度を迎える前の霊前供養が予定され、年度末の慌ただしさを感じます。ニュースでは4月1日の午前中に新しい元号が発表されるとか、最近は生年月日を西暦で言う若者が増えていますが、和尚などは元号でしかピンと来ません! 和尚は西暦何年生まれですか?と問われると戸惑う世代かも? どうかお許しを。

 

「武 一即一切」 渓仙 書

さて今日の禅語ですが「武 一即一切」です。武とは「こころ」を表します。普通には矛(ほこ)を止めると習いましたが本来の意味は「こころ」です。一即一切とは見るもの聞くもの触れるもの全てが自分と一体であるという意味です。言い換えれば「あるがまま」の姿です。武士道とは己を捨てきった生き方を言うのかも知れませんね。あるがままに過ごして参りましょう! 友峰和尚より

あけびの花 / 寳勝寺境内にて

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第2049話 】
2019年 03月 29日 談

昨晩は月例の木曜坐禅会が開催され、午後6時半から堂内に入り実に気分爽快な坐禅の時間を過す事が出来ました。まもなく招待禅僧として渡欧し、また明日からは選挙参謀としての重責を担うことになり、また本寺では諸堂修理工事のため仏具や調度品などの移転が開始されたという中での瞑想となりました。

 

まさに「忙中に閑あり」の心境です。坐禅参加者は坐禅日変更の影響から一名のみでしたが、人数の云々にかかわらず只管黙々と坐禅三昧!有り難し!有り難し!「何者の おわしますかは 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」と。同時に職員の手によってフランスに送る墨蹟の梱包も始まりました。愈々の感があり、何事も丁寧に丁寧にが求められています。

茶礼にて 坐禅会員の枝村様とともに

フランスへ送る 墨蹟の梱包作業

本日は午前9時の「候補者議員出陣式」に出席する為、午前5時に起床し身支度を整え一路電車で福井に向かいました。道中、僧衣姿の和尚を見て外国人の方々が次々に挨拶してくれました。嗚呼!何と有り難い事か。丁寧に合掌してお辞儀をしました。出陣式の挨拶を済ませたのち藤田総代様と一旦本寺に戻ったところ、新命副住職始め職員総出で寺内物品の移転作業が行われており、感謝感謝で再び合掌! 駅まで送って下さった藤田総代様に合掌! ここ暫らくは金沢と福井を行き来する毎日となりそうです。さて今日の墨蹟は「忍」です。流石に説明は不要です。忍の一字で頑張って参りましょう! 友峰和尚より

「 忍 」 渓仙 書

友峰和尚のちょっといい話 【 第2048話 】
2019年 03月 28日 談

方山さんとともに / 「アート・サクレ芸術祭」の 打ち合わせ

まったくサプライズの贈り物でした!! サンリス市「アート・サクレ芸術祭」に同行される野々市市在住の方山さんが、和尚のポートレート写真より顔イラストのゴム版を彫って下さいました。

素晴らしい 手作りハンコ を頂きました

方山さんは野口翠智先生のお弟子として長く文房流の茶華道をされていた方ですが、この度の参加記念にと下さいました。前々より手紙を送付する際に和尚のイラスト版が欲しいと思っていた矢先のサプライズでした。実に見事な出来栄えで感心してしまいました。本当に有り難うございました。

素敵なプレゼント を ありがとうございます

 

伝広社・吉田氏と / ふれあいパーク霊苑取材の打ち合わせ

「一期一会」 渓仙 書

本日は夕刻6時半より坐禅会が開催されるため金沢に入りましたが、サンリスへ出発するまでに法務を滞りなく完了しておきたいと願っています。さて、本日の墨蹟禅語ですが「一期一会」です。日常よく見聞きする言葉ながらその真意となると解説はまちまちです。究極、一瞬一瞬が人生の出会いの最初で有り最後であるということです。禅語に「一即一切」と有るように、今という「今」の時を疎かにしないように生きる事の大切さでも有ります。「今という 今こそ今が 大事なり 大事の今が 生涯の今」こちらのほうが分かりやすいですね。今を大切に元気に参りましょう! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2047話 】
2019年 03月 27日 談

春の朝陽 / 大安禅寺 アトリエより

大安禅寺の東の方向に白山連邦が連なっています。北陸の霊峰白山から昇る朝陽ほど神々しく感じるものは有りません。昨晩は福井県坂井市丸岡町で、「アート・サクレ芸術祭」事前打ち合わせが参加者出席のもと行われましたが、出発日まで1か月を切り、入念な打ち合わせとなったようです。

事前打ち合わせ会にて

今回の芸術祭には各宗教者はじめ多くの芸術家が参加しており、宗派を超えて開催されます。開催テーマが「大地から星への詩」となっており、約600点に及ぶ出展作品もそのテーマに沿ったものが多いように見受けられます。まもなく全作品のカタログが完成するという現地事務局からの報告を受け今から楽しみにしています。和尚の禅語墨蹟にはフランス語の説明が付けられるそうですが、言葉の壁を越えて禅語について説法するのは至難の事です。安土桃山時代から江戸時代にかけて多くの宣教師が外国から来日しましたが、布教には相当な苦労と苦難が有った事と察します。

「 一黙如雷 」 渓仙 書

さて和尚の墨蹟から今日の一点、「一黙如雷」ですが、禅の悟りを端的で示せば「喝」もしくは「一黙」のどちらかで、この”一黙”の語源は維摩経「入不二法門品」に由来するのですが、一黙とはただ黙っているのではなく悟りの当体を全身で現出しているのです。故に「雷の如し」なのです。正しき事を証明したい時、説明すればするほど本当のところから遠ざかる事が有ります。肝心要のところは、北島康介の名言「なんもいえね!」なんですね。黙々と頑張って参りましょうか!友峰和尚より

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