12月, 2017年

第1568話

2017-12-03

秋光ふりそそぐ中での御供養 / ふれあいパーク霊苑にて

洋墓の御前に供えられた美しい花々

師走の名の如く一日があっという間に過ぎて行く感が有ります。日曜日の今日は八面六臂といった感じでしたが、気持ちよく最後まで法務を遂行できました。また大学生との面談や、金沢21世紀美術館学芸員との企画相談の応対にも当たりました。

金沢工業大学より 建築学を専攻する学生2名が来寺されました

寳勝寺を訪ねて来られる方々の用事目的も様々ですが、唯一共通点は金沢市をもっと良くしたいと思っている事でしょうか? 午前中には金沢工業大学の学生2名が来られましたが、その目的は寺町寺院群内に有る梵鐘に関わるアンケートに答えてほしいという事でした。なるほど!最近は「騒音公害」と称して梵鐘もうかつに鳴らせない状況にあるとか。ニュースなどでは、園児のはしゃぐ声がうるさいので幼稚園を立ち退いて欲しいというご近所の意見を紹介していましたが、もはや寺院の梵鐘の音すら騒音公害のやり玉に上げられる中でのご質問でした。

熱心に話しをメモされる学生のお二人 

兼務寺院である野町・少林寺には鋳物師・初代宮崎寒雉作の梵鐘(延宝5年、1677年鋳造)が有り、金沢市指定文化財となっています。実に素晴らしい音色ですが、民家が隣接しているため現在は梵鐘を鳴らす事を控えています。そもそも梵鐘の役割には色々ありますが、やはり民衆の心を癒す音色としてここまで十分にその役割を果たして来た事と思います。仏事の始まりを示す鐘、時刻を告げる鐘、有事の際に鳴らす鐘、年越しの除夜の鐘等々ありますが、何と言っても心が癒されるのが一番です。それが今では騒音公害!とか、どうやら世の中も「おっカネェ」様相を呈して来たようです。友峰和尚より

 

 

第1567話

2017-12-02

2018年 戊戌 つちのえいぬ

寳勝寺での法務に戻りました。今日は土曜日ということで寺カフェのお手伝いをしながら干支色紙書きに専念しましたが、どうにもこうにも身体が怠く東京出帳の疲れがどっと出て来たようです。それにしても今回の出張は実に充実した感動的な日々を過ごしたものでした。北條様御夫妻との日光東照宮参詣は思い出深いものとなりました。思えば今から6年前に寳勝寺兼務住職として就任した際、卑山責任役員総代をお願いしましたがそれ以来毎年の如く栃木県鹿沼市在住の北條家訪問を約束しながら6年の歳月が流れてしまいました。この度、北條家祖先を祀る「ふれあいパーク霊苑代々墓」完成を機に北條家にお参り出来、漸くその約束が果たされた感じでした。北條総代の言によれば「もう諦めていた」とか? また、新しく修復された日光東照宮陽明門(日暮の門)を始め輪王寺(重要文化財)の修復工事現場を視察出来た事も幸運でした。

東海寺にて 沢庵禅師の御墓を参拝

東京では宗務所長意見交換会が17名の参加で開催され、沢庵和尚で有名な萬松山東海寺を参拝し沢庵宗彭(たくあんそうほう)和尚の開山塔を拝塔出来、感動しました。大安禅寺にも沢庵和尚の墨蹟が収蔵されていますが、沢庵和尚と言えば二刀流・宮本武蔵の師匠でも有ります。最終日には中本隆久氏が深大寺にご案内下さり、天台宗の加持祈祷を参詣する事が出来その上、今年国宝に格上げされた銅像釈迦如来立像(白鳳期作造)を拝仏出来、帰りには重要文化財梵鐘の音色と共に深大寺を後にしました。また品川「船清」の屋形船での宗務所長交流懇親会も良い思い出となりました。

深大寺境内の紅葉 と お掃除の行き届いた参道の景色

屋形船に乗りました

当日の東京は気温17℃と暖かく快晴に恵まれた4日間でしたが、訪ねる処どころで不思議な巡り合わせを感じたものでした。「歓楽極まりて哀情多し」とは中国漢武帝の言葉だそうですが、言い得て妙なり! 仏縁に導かれた東京出張! まだまだ感動の余韻が続きそうな気配です。 友峰和尚より

 

第1566話

2017-12-01

東京羽田9時25分発JAL小松行きの便で無事、金沢に戻りました。今日から12月「師走月」に入りましたが、気分を一新して今年最後の一カ月を過ごして参りたく思っています。この度の東京出張に際しましては、寳勝寺総代・北條英俊様ご夫妻そして㈱ココ・プランニング・中本隆久会長ご夫妻、三浦絵美子様に大変お世話になり心より厚く御礼申し上げます。

今回の東京最後の夜 中本隆久会長とともに

久しぶりの東京でしたが、妙心寺派宗務所長意見交換会と夕刻より開催された所長交流懇親会は和尚にとって大いに意義あるものとなりました。普段はなかなか胸襟を開いて話せない事も、場所が変わればまた違った意見が出てくるという事でしょうか。平成31年度1月より約12年間に渡って始まる「重要文化財大安禅寺諸堂全面大修復工事」浄財確保の事がいま和尚の一番の課題となっていますが、今後の活動のすべてをこの一点に集中させ、より多くの方々に重要文化財建造物の保護と後世に伝えていく事の意義を直に訴えながら、副住職始め檀信徒皆様方と協力して修復浄財募集を進めて行きたいと誓いを新たにしています。

東海寺 参詣 / 老大師から歴史の説明を頂いているところ

臨済宗大徳寺派 萬松山東海寺 1638年 徳川家光が沢庵宗彭を招聘して開山

熊本藩主 細川家歴代藩主のお墓をお参りしました

さて今年もとうとうあと1カ月を残すのみとなりましたが、このところインフルエンザが流行の兆しを見せているとか。皆様にはくれぐれも風邪には十分気を付けて、お健やかにお過ごしくださいますよう御祈念申し上げております。友峰和尚より

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