10月, 2016年

第1151話

2016-10-12

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早朝の嵐山、渡月橋もまた絶景でした。京都を取り囲む山々は実に風情があり見事な借景となっています。大本山天龍寺のお庭も見事ですが今回は残念ながら時間が無く、一路妙心寺に向かいました。先日、滋賀北陸教区団体参拝で本山に参拝したところですが今回は会議という事で、今日明日の2日間再びご縁を頂きました。本山は何度訪ねても敬虔な気持ちにさせられます。

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会議は午後2時から始まり、宗務本所職員から伝達事項を受けました。今年度、全国宗務所長改選で多くの方が交代された為、新鮮な雰囲気の中での会議となりました。和尚も二期目に入って会議に臨む要領にも精通してきましたが、近年の宗教界を取り巻く環境は随分と複雑なものとなって来ており、法要や葬儀そして寺院運営、布教の在り方等、時代の価値観の変化と共に色々な対応を迫られているようです。いずれにせよ、本山での会議ほど有意義なものは有りません。何事も「マンネリ化」と「無関心」が最も危険ですから、常に「日々新たなり」の究明心が求められているようです。さて、新宗務所長との交流と懇親も大切です。情報化社会の進む中で、やはり実際に会って話し合うのが一番のようです。友峰和尚より

第1150話

2016-10-11

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天下の名勝!京都嵐山・渡月橋を妻と共に訪れました。本当に久しぶりにのんびりと過ごすことが出来ました。嵐山を訪ねたのは十数年ぶりになるかも知れません。学生の頃は頻繁に通い続けたものでした。

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観光シーズンのこの時期、多くの外国人の方々で賑わいを見せていましたが、紅葉シーズンともなればそれこそ人、人、人、の波が押し寄せるほどの名勝です。今日ですら京都、嵐山の人気度の高さを実感させる賑わいでした。和尚は現在、金沢を拠点に法務活動している為、京都の有名観光地は色々な事を学ぶ上での素晴らしい勉強の場となっています。昨日は、外国風情豊かでお洒落な港町・神戸の街並みの素晴らしさに感動し、今日は古都の山々の風情を堪能した一日となりました。

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明日からは大本山妙心寺・宗務本所内での会議が予定されていますが、今日は会議の前の一服といったところでしょうか。ウソのようなゆとりの時間の中に身を置くことが出来ました。「苦あれば楽あり」です。悠久の歴史の厚さを感じる京都とは、これまでに生きて来た多くの先人達の魂の重みでも有ると感じた嵐山渡月橋でした。友峰和尚より

第1149話

2016-10-10

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10月10日は体育の日。これまでの統計から、この日は全国的に降雨量が少ないとか。流石に晴天域の広がる爽やかな一日となりました。午前10時より7日に逝去された、家内の父のお葬儀導師を務めました。六甲より神戸市内と大阪湾を見下ろす風景には圧倒されましたが、和尚にとっては久しぶりの神戸でした。平成7年に発生した阪神大震災の爪痕は何処にも見当たらず、穏やかな湾を眺めていると不思議なくらい懐かしさを感じ取っていました。西宮市・海清僧堂で修行していた頃は、檀家さんのお参りの時に芦屋や六甲の急な坂道を登り降りしたものでした。修行当時の色々な思い出が走馬灯のように蘇った御供養の一日となりました。明後日から京都・大本山妙心寺での宗務所長会に臨みますが、和尚にとって阪神間は心の故郷でもあるようです。友峰和尚より

第1148話

2016-10-09

10月5日は禅宗の初祖・達磨大師の御命日です。この日は妻の父の誕生日でも有り、入院中の父のお見舞いのため妻が神戸に赴きました。妹と共に病院を訪ね、お祝いの言葉と闘病生活を労ったところ、父もたいそう喜んで下さったそうですが、その2日後の10月7日の早朝に86歳の生涯を全うされました。大往生だったそうです。人生とは本当に不可思議なものです。自分の誕生日すなわちこの世に生を受けた尊い日の近くで黄泉の国に旅立つと言われています。岸和田市内に「甘味処 とらやき本舗」を創業し、その人生を「商道」一筋に捧げて来られた大阪人でも有ります。我が子姉妹のお見舞いを受けた後、その生涯を静かに終えました。慎んで心からお悔やみ申し上げたいと思います。和尚はこの度、父との仏縁で葬儀導師を致しますが、感謝の心を込めて引導申し上げたく思います。

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さて、早朝の大安禅寺の境内一帯は賑やかな太鼓と笛の音で包まれました。地元白山神社の秋祭りです。大人と子供達が神輿を担ぐ姿ほど嬉しいものは有りません。少子化の波は我が村にも及んできていますが、村の伝統的行事が今後も長く継承されていく事を切に願ったものでした。友峰和尚より

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第1147話

2016-10-08

昨晩、急用で自坊に戻りましたが、大安禅寺の渓谷一帯は秋風に包まれ甘い香りが漂って来て、大変気持ちの良いものでした。朝から雨模様となりましたが、この雨さえもまた古刹の秋の風情を一層濃くしてくれています。室生犀星の詩「故郷は 遠きに有りて思うもの・・」の冒頭の言葉は全くに説得力のある言葉です。金沢と福井はそれほど遠く離れた場所では有りませんが、それでも尚、故郷を想う気持ちは遠くに有ればあるほど強くなるものです。

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さて三連休の初日ですが、旅行を計画されている方が多いこの季節、やはり紅葉鑑賞が目玉のようです。時期的にはまだ少し早いのですが、北の名山からは紅葉のニュースが届けられています。大安禅寺には樹齢200年を超える紅葉の古木が有りますが、本格的に色づくのはまだまだ先で、毎年11月中旬ごろが見頃となります。日本人にとって春は桜、秋は紅葉見物と、本当に情緒性豊かな国民であるとつくづく感じます。学生の頃は京都に住んでいましたが、金閣寺の紅葉を見学に行ったとき、外国人の方々は紅葉の美しさにあまり興味を示していなかったことを鮮明に記憶しています。 成る程!と思ったのは、アメリカ・ニューヨークや北欧を訪ねた時、あまりにもスケールの大きいダイナミックな紅葉の景色に驚いたものでした。日本人はコンパクトな自然の中に宇宙を感じる国民性を有しているのかも知れませんね。例えば竜安寺の石庭などもそうだと思います。これからが本格的な紅葉シーズン、大いに眼を楽しませたいと思っています。友峰和尚より

第1146話

2016-10-07

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蔦原仁平君 宗教章授与式

「天高く馬肥える秋」とは今日のような気候を言うのであろうと思いました。本当に秋本番を感じさせてくれるような爽やかな一日となりました。昨晩は、蔦原仁平君の宗教章授与式が卑山本堂で行われました。仁平君はボーイスカウト石川連盟金沢第6団に所属しており、この度、福井市・大安禅寺での臨済宗教義の研修を終えて目出度く「宗教章」を授与されることとなりました。授与式は、地元第6団隊長・副隊長様を始めお父様が出席された中、厳粛に行われました。今後の仁平君の益々の活躍を和尚も期待したいと思います。

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賞状とバッジが授与されました

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授与式終了後、祝賀茶礼の様子

さて、和尚のブログは「寳勝寺ふれあいパーク霊苑改葬工事 諷経(ふぎん)」のお話が続いていますが、兎に角、集中して法務に取り組んでます。今日は大阪より北條様ご夫妻が先祖墳墓お骨上げの為に来られましたが、ご夫妻とゆっくりとお話しすることが出来ました。檀信徒様との交流も最近では多くなりましたが、どのお家の方も実に親切丁寧な対応ぶりには感心してしまいます。「武士の魂」とでも言いましょうか、本当に感謝の言葉も有りません。

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爽やかな秋風香る中での諷経となりました

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今日は突然、東京よりデザイナーの宮崎様も来られ、霊苑「奥の院」についても色々相談をいたしました。改葬の為の御骨上げも現在順調に進み、月末には完了の予定となっています。何事もそうだと思いますが、何かを行う時には自分自身がワクワクした心をもって遂行しなければ良い物は出来ないと思っています。檀信徒皆様に心から喜んでもらえるような「未来墓地」を目指して、日々、創造を続けています。宮崎デザイナーには大いに期待したいと思います。友峰和尚より

第1145話

2016-10-06

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昨夜の強風を物語る庭の草花 / 寳勝寺 今朝のようす

台風一過! 昨晩の恐ろしい唸りを上げた突風が嘘のような、穏やかな朝を迎えました。全国ニュースでも伝えられていたように風速43メートルの強風が吹き荒れた金沢市内。ひっきりなしにサイレンの音がこだまする一晩となりました。寳勝寺の看板や植木鉢なども片付けておいたものの、それすらも吹き飛ばされる始末。本当に最近の異常なほどの気象変動には驚きます。

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午前中には鳳珠郡能登町よりお越しの「小木東町旅行会」の皆様へ「楽く楽く法話」を致しましたが、台風の影響も無く法話が挙行出来てホッとしました。流石に台風一過からか、午後は観光客の道行く姿も少なかったように思いました。不思議なもので台風が過ぎ去るのと時を同じくして午後からは休息を取ることが出来ました。何が不思議なのかと言えば、台風が来なければ休息など取らなかったと思いますが、台風が通過した途端にどっと日頃の疲れが出て、思わぬ休息日となりました。台風に感謝するのもおかしい話ですが、おかげさまでこのところの慢性的疲労を緩和することが出来たようです。「思いっきり!」という言葉が有りますが、やはりどこかで思い切って休息するのも大切な仕事なのかも知れませんね。

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さて、皆様はいかがお過ごしでしょうか? お元気にお過ごしでしょうか? 「便りの無いのは元気な証拠」とはよく言いますが、なにしろ超高齢化社会の今日に於いてはそうとも言えないようです。時々は消息を確かめ合うことも必要だと思う今日この頃です。友峰和尚より

第1144話

2016-10-05

嵐の前の静けさなんでしょうか? 台風18号の北陸地方通過が心配されましたが、今日は穏やかな一日となりました。本日の深夜には日本海沖を通過するとか、只管に無事の通過を願うばかりです。

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午後からは東京より御来寺下さった津田家先祖墳墓のお骨上げ諷経を修行しましたが、穏やかなお天気の元での読経となりました。終了後は津田様ご夫妻と久しくお話をさせて頂きました。津田様の御先祖も永く加賀藩前田家に仕えた武家一族であり、墳墓も大変立派なものです。此の度の卑山霊苑改葬工事に伴い御骨上げをしたわけですが、霊苑が完成した折には再び「奥の院」に祀られることになっています。

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和尚のブログもこのところずっと霊苑改葬の話が続きますが、それほど集中して祖先の墳墓の霊と対面している毎日です。卑山に隣接する承証寺様とも立ち木伐採の件で本日お話しさせて頂きました。皆様にとっては、お墓とは無縁の現在なのかも知れませんね。和尚も間もなく70歳を迎えようとしていますが、他人事ではなくひしひしと身に迫るものを感じる今日この頃です。「今までは 人の事だと思うたが 俺が死ぬとは こいつぁたまらん」とは大田南畝(おおたなんぽ)の歌ながら納得の一句です。本当にクワバラ、クワバラ!! 友峰和尚より

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お隣りの承証寺様と、垣根越しに立木伐採のお話し合い

第1143話

2016-10-04

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昨晩より連続で報じられている、今年のノーベル医学生理学賞に決まった大隅良典教授のニュースですが、本当に日本人にとってこれほど素晴らしく、嬉しいニュースは有りませんね。日本が世界トップの長寿大国であるという事がこのようなニュースからも伺うことが出来るというものです。研究内容が「オートファジー」という人間の生命起源に関するものですが、このところ毎年のようにノーベル賞を受賞する日本の科学・物理学分野には称賛の拍手を送りたいと思います。近未来にはIPS細胞始めゲノムの分野の研究の進化によって不老不死の妙薬が開発されるのも夢ではなくなってきているような気がします。さて和尚も違った意味での「再生慰霊部門」に於いて毎日努力を続けています。今日もお檀家の額様の御祖先墳墓お骨上げを始め多くの墳墓の諷経に専念しました。

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生命には始まりと終わりが有りますが、大切なことは「人類霊魂不滅」の尊重で有りその継承でも有ります。「温故知新」が和尚の今年のテーマになっていますが、いつの世にあっても祖先を奉じる事の大切さを後世に伝えて行きたいと思っています。 友峰和尚より

第1142話

2016-10-03

台風18号の影響からか、北陸地方は再び蒸し暑くどんよりとしたお天気となりました。午前中にはお檀家様の月参りと、北條責任役員総代様先祖墳墓お骨上げの諷経に従事しましたが、午後からも引き続き卑山責任役員総代・須貝様の先祖墳墓お骨上げが行われました。

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墓地改葬の作業は現在順調に進んでいますが、それに伴い次第に和尚の緊張感も増して来ています。㈱ココ・プランニング デザイナーの宮崎様からは「ふれあいパーク霊苑 完成予想図」をもとにその都度説明を受けていますが、現地での法務に当たりながら一層想像を逞しくしています。

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須貝家 御骨上げ諷経にて

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お参り後 応接室にて

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㈱ココ・プランニング 宮崎邦英デザイナーによる 完成イメージ画 

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本日は野町の希翁院様がご来寺下さいましたが、来年6月の完成を待ちながら今後は寺町・野町各寺院の住職様との交流も大切な事柄となって来ています。最近では霊苑に関しての問い合わせも少しずつ増えて来ました。そろそろ寺内にも「寳勝寺ふれあいパーク霊苑」の完成図などを展示して、これからの先祖墳墓の祀り方や祖霊供養の意義などを提案していこうと思っています。皆様も是非、未来志向型の卑山霊苑視察に御来寺頂きたいと思います。友峰和尚より

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