12月, 2015年
第856話
この一年を通してお世話になった方々への御礼の御挨拶が続いていますが、今日は、越前市にお住まいの田野様の御宅を訪ねました。田野様とは、約四十年以上、卑山・大安禅寺とのご縁を頂いて居る御方で、先般、お母様が御他界された折、お葬儀に参列できなかったため、今日、妻と共にお参りさせて頂きました。
お母様は裏千家流のお茶の先生をしておられ、毎年6月に開催される卑山「花菖蒲祭」の際、長きに渡ってお茶席を担当して下さっていました。現在は娘様がお茶の先生をしておられ、卑山で開催されるお茶席を担当して下さっています。以前はよく御宅を訪ねていましたが、最近は金沢での法務が多い為、今日は久しぶりの御宅訪問となりました。ご自宅の有る京町は、その名前の示すが如く「小京都」と呼ばれるような、昔ながらの町屋が立ち並ぶ大変風情のある街並みで、到着早々、奥様が点てて下さった美味しいお抹茶を頂きました。故・田野宗智先生は、作法の先生でもあり、いつも極めて丁寧なおもてなしをして下さった事を思い出していました。九十五年の生涯を全うされたそうですが、本当に懐かしく、当時のお元気だったころを思い浮かべながらしばしの間、ご夫妻と歓談致しました。
和尚もそろそろ世代交代の時期を迎えていますが、これまでにお世話になって来た多くの方々を懐かしく思う今日この頃です。故・田野宗智先生の御冥福を心からお祈り申し上げます。友峰和尚より
第855話
このところ、寸暇を惜しんで来年の干支のお猿さんの色紙絵を描いているせいで、夢にまでお猿さんが現れるようになりました。昼間でも、目を閉じてみるとやはりお猿さんの顔ばかりが眼裏に映る有り様で、最近では昼も夜もお猿さんと一緒に生活している感があります。
当然のことながら一枚一枚手描きですからひとつとして同じ表情は無く、自分でも笑ってしまうような顔のお猿さんが描かれていきます。名付けて「ひょうきん猿」と言っています。毎年そうですが、年が明ける頃には画風も落ち着いて来るようで、今少しの辛抱かと頑張って描いています。
さて、お猿さんの縁起ですが、「難事が去る」とか「人より勝る(まさる)」とかで、古来より良いほうの縁起として捉えられています。日々色々な出来事の中で、苦しい事、辛い事、悲しい事、有りますが、常に「平常心」を心掛けて行きたいものです。全てを「忘れ去る」ことも、次へのステップへの大切な知恵なのかも知れませんね。
来年のテーマは「温故知新」ですが、お正月用の掛け軸として今日揮毫しました。「温」の字が滲んでしまいましたが、きっと寒かったからだと思いますよ。皆様も暖かくしてお過ごしください。友峰和尚より
第854話
法要後、久しぶりにお会いした方々との親交の席にて
この時期としては珍しく快晴となった日曜日でしたが、今日も御法事が続いています。年の瀬を迎えていますが大勢の親戚の方々やご近所の皆様が集まっての盛大な御法事でした。故人の御徳を示すかのような好天気に恵まれ、参詣者一同の唱えるお経の声が朗々として家じゅうを包み込むかのようでした。法要後の御斎の席も大切な親交の場でも有り、久しぶりにお会いした方々との懇親にも力が入るというものです。
酒井様とともに / 大安禅寺 応接室にて
和尚にとってこの時期は、一年を通して色々とお世話になった方々に対しての御礼のご挨拶が続きますが、午後からは酒井様が御出で下さり、新命和尚と共に酒井様からの布施浄財に対して心からの感謝と御礼の言葉を申し上げました。お寺は本当に、色々な方々からの御心を賜りながら運営されています。寺院の維持管理には多くの浄財を必要としますが、檀信徒を始めとします沢山の縁者方々よりの寄進によって支えられて行きます。六波羅蜜の善行と共に、四百年の歴史を有する卑山が今後も法灯護持を目的として多くの方々によって支えられていく事を願ってやみません。今日は報恩謝徳の一日となりました。友峰和尚より
第853話
ジリッ、ジリッ、っと大晦日が迫ってきますが、今年も残すところあと10日余りとなりました。ここまで来ますともう、無事に新年を迎えたいと願うばかりですが、早朝より消防車のけたたましく鳴り響くサイレンの音が心を不安にさせたものでした。今日は午前も午後もご法事でしたが、和尚にとっては読経をしている時が一番安心を覚えます。年の瀬にもかかわらず、御先祖や今は亡き両親の霊供養に多くの親族方々がお参りしている姿には安堵感を覚えるものです。
寺離れ・墓じまい・樹木葬などの問題が、相変わらず現代社会の話題としてメディアで取り上げられているところにも、時代の混迷がうかがえます。来年は日本国にとって飛躍の一年になって欲しいと思いますが、それにはまず、「国家の恩」そして「祖先の恩や父母の恩」に感謝の念を表すところから出発しなければなりませんね。
一年を振り返ってみますと本当に色々な出来事があるものです。和尚も自分のブログを振り返って見ますが、自分でも驚くぐらいです。「無事是貴人」の禅語のごとく、日々無事であることがいかに難しいかを自覚する年の瀬を迎えた今日この頃です。友峰和尚より
第852話
「スターウォーズ」最新作が今日初めて全国上映されるというニュースでもちきりの一日でしたが、これほど話題を呼ぶ映画も最近あまりなかったので、和尚も内心この映画には期待している一人でも有ります。
もちろん物語はSFの世界ですが、近年の宇宙科学の発展からするとかなり身近に感じるだけに興味も涌くというものです。ドラマにあるような事が現実に起こり得る時代が来るのかどうかは分かりませんが、絶対否定できないところに映画への魅力を感じるのかも知れません。それにしても最近の映画はCGを使ったものが多いため、アナログ世界に生きて来た和尚にとって、スピーディな映像についていくにはギリギリの世代といったところです。時間が出来れば是非鑑賞したいと願っています。
皆様はこの年末をどのように過ごされていますか? お掃除ですか? 旅行ですか? それともお仕事ですか? そうですね、「もう幾つ寝るとお正月・・・」なんて子供の頃は、「早く来い来い、お正月」っていましたが、今では少しでも先延ばしをして欲しいと願うばかりです。午前中には、地元の方に今年最後の「楽く楽く法話」を致しましたが、グループの名前が「おもしろクラブ」でした。年の瀬ですから大いに笑顔で過ごして参りたいものですね。友峰和尚より
第851話
今年の初雪となった冷たい朝を迎えました。うっすらと苔庭の一角に積もっていましたが、例年ですととっくに積雪となっているのにずいぶん遅い初雪となったようです。やはり暖冬なんでしょうか?
昨日、地元の観光協会を始めとする有志の方々が「町おこしイベント」として門松を30基ばかり町の家々に設えたニュースが福井新聞に掲載されました。じっとしていては過疎地になるだけですから、何かアクションを起こさねばなりません。子供達に夢を与えて行くような催事や祭りを大人達がリードしていって欲しいものです。来年6月の大安禅寺の「花菖蒲まつり」も、テーマが「さんげ祭り、菖蒲と薔薇と紫陽花と」に変わります。時代の移り変わりと共に、人々の価値観も趣味もどんどん変わって行きます。NHK朝ドラ「あさが来た」の時代背景も、明治から大正、昭和へと移り変わる様を面白く演じています。これから未来に向けての新たな創造が要求されている現代社会でも有りますから、大いに知恵をしぼって参りたいものです。
さて、暫しの故郷を離れ今日より金沢での法務に入りますが、流石に金沢駅は人々の慌ただしい動きと共に年の瀬を感じさせる雰囲気で一杯でした。今年も残り少なくなってきましたがしっかりとお掃除して行きたいと思います。友峰和尚より
第850話
大安禅寺の山門に、地元観光協会の皆様が中心となって立派な門松が建てられました。勿論、村の各御家の前にも建てられたそうで、今後は正月の縁起物の門松を各家に増やして行きたいとの事でした。
久しぶりに明るいニュースとなったわけですが、最近の少子化高齢化の問題に伴い地元の町も危機感を感じています。少しでも明るい話題を提供して、昔ながらの和気藹々とした心和む「まちづくり」が課題となっています。「門松」などは今日あまり見かけられなくなってきましたが、なんといっても正月の縁起物の代表格ですから大いに普及して行ってもらいたいものです。来年のテーマを「温故知新」としたのもそういう意味合いからで、古きを訪ねそして良きことは温めながら未来に繋げて行くことが大切だと思います。
さて和尚は昨日に引き続き、来年の干支色紙描きの一日でした。夕刻には肩も腰も腕もガタガタになりましたが、なんとか描き終えた感じです。明日からは再びお掃除に専心したいと思います。本日最後に描いたお猿は「笑顔でござる」でした。もっともでござるね!
第849話
今日は終日、来年の干支絵色紙描きに専念しました。写真をアップしてみましたが、いつもの年の如く、出来るだけシンプルに、ひと筆描きで出来るように努めています。ここに来て漸くスムーズに筆が動くようになりましたが、墨絵としてはまだまだ工夫が必要です。昨日、卑山で本物のお猿さんを間近に見たこともあり、和尚の脳裏にはきちんと記憶され、その結果、色々な表情のイメージが湧いて面白いお猿さんが沢山描けました。約80枚ほど描きましたがまだまだこれからが本番ですから、もっともっと進化して行くものと期待しています。
描いていて思うのは、お猿と一口に言っても世界中には色々な種類のお猿さんが居るわけで、ゴリラも居れば、マントヒヒ、手長ザルや日本猿など、どれも似ているようでずいぶん違うものだと思いました。描きながら吹き出しそうになる時も有ります。チョット筆先をひねるだけで形がガラリと変わり、お猿の種類も違うように感じますから、たいへん面白いものです。
さて皆様はどのお猿さんがお気に入りですか? 明日も引き続き干支の色紙描きが続きます。明日はどのようなお猿さんの墨絵が完成したか、又、お知らせしたいと思います。穏やかなお天気も夕刻には雨となりました。明後日頃からは雪になるとか。皆様には、お部屋を暖かくしてお元気にお過ごしください。友峰和尚より
第848話
「 福 日 」 / 越前和紙
法要から一夜明けて今日も爽やかなお天気となりました。日本において、その日のお天気の状態が挨拶代わりとなるのもうなづけるものです。世界では国が変われば気候もずいぶんと違うもので、一年中雨の降らない所や、突然スコール的大雨に見舞われる所も有ったりしますから、気候が挨拶代わりにはなり得ないのかもしれません。我が国のように、四季の移り変わりがある事が極めてデリケートにその日の気分を伺う挨拶代わりになるのは、とても素敵なことだと思います。北陸地方はこれから一段と厳しい気候となるだけに、今日の快晴は心から嬉しいと感じるものです。
何者!? / 大安禅寺 鐘楼にて
さて、寶勝寺の法務も無事に終了して少しの時間を頂き自坊の大安禅寺に戻りましたが、なんと「お猿さん」が鐘つき堂で和尚を迎えてくれるというハプニングが起こりました。と言いますのも、来年の干支が申年で、いま一生懸命に申の干支色紙を描いている最中なだけに、いちど本物の猿を見てみたいと思っていた矢先の出来事でした。
急いで激写しました!
村の噂では「猿がいる」と聞いてはいましたが、今日ははっきり確認しました。お猿さんは神の使いと聞いていますから、きっと「縁起がいい」出来事だと思いました。しかしあまりにも大きなお猿さんだっただけに、観光客の皆さんに危害を加えないか心配です。
さて、「去る者は追わず」ですか? それとも「猿も木から落ちる」ですか? いやいや「何にも思わざる」が一番のようです。明日から猿の干支色紙描きに専心します。お猿さんの顔が真っ赤っかだったのが印象的でした。友峰和尚より
寳勝寺霊苑合同慰霊祭のご報告
この度、平成27年12月13日(日)、寳勝寺に於きまして「寳勝寺檀信徒墳墓祖霊総供養慰霊祭」が厳修されました。ここにその詳細をご報告させて頂きます。
当日は、時折穏やかな青空の臨まれる好天気のもと、檀信徒各家皆様、東京より㈱いせや会長・中本隆久様はじめ関係者の皆様、地元より松浦建設㈱代表取締役社長・松浦弥様はじめ工事関係者の皆様、そして、福井市より㈱ペット愛葬社代表・中村修二様のご列席の下、午前11時より法要が始まりました。
法要では、大安禅寺副住職が維納をされ、また、傳燈寺ご住職(金沢市伝灯寺町)ならびに桂岩寺ご住職(金沢市寺町)がご出頭下さいました。
はじめに、当山開基・加賀藩三代藩主前田利常公ならびに前田家先祖代々の御供養、当山開山・千岳宗仭禅師ならびに歴代住職の御供養が行われ、引き続き、創建当初よりの祖霊・檀信徒各家先祖代々ならびにご参列の関係者様各家先祖代々の御供養が行われました。
檀信徒様による御焼香のようす
㈱いせや様 並びに ㈱トムソーヤ様、㈱ココ・プランニング様による御焼香のようす
寺内での法要の後、寳勝寺霊苑にて「檀信徒墳墓祖霊抜魂祭」が行われました。歴代の住職をお祀りした「歴世塔」の墓前にて、寳勝寺創建当初からの祖霊供養が行われ、その後、墳墓の抜魂が行われました。
「歴世塔」に供えられた沢山のご供物並びに、工事関係者皆様からお供えされた献酒
㈱いせや会長・中本隆久様による御焼香のようす
㈱ココ・プランニング代表取締役社長 中本大資様による御焼香のようす
㈱いせや代表取締役社長・田中教夫様による御焼香のようす
松浦建設㈱様、ならびに 工事関係会社の皆様による御焼香のようす
総供養慰霊祭の後には、法要にご参列下さいました方々全員の御出席の下、本堂にて「改葬工事説明会」が開催されました。
㈱いせや 中本会長様、田中社長様のご挨拶のようす
㈱悠 デザイナー・宮崎邦英様より、寳勝寺境内ならびに霊苑内、顕彰碑のデザイン説明のようす
寳勝寺檀信徒総代・北條英俊様より 御挨拶のようす
住職より、これまでの経緯や現在の状況、そして墓地移転及び管理等々に関する説明があり、質疑応答後、各家皆様との個別のご相談会の場が持たれました。また説明会の最後には、寳勝寺檀信徒総代・北條英俊様より、ご挨拶を頂きました。
説明会終了後 昼食懇親会のようす
御昼食後、ご希望頂きました御家のお墓所にて、個別の抜魂式が厳修されました。
津 田 家
高 畠 家
清 田 家
天 野 家
抜魂式の後、収骨をされているようす
また先日、12月8日には、ご都合によりこの度御出席頂けなかった御家の方が、個別抜魂式を修行されました。今後、霊苑内のすべての墳墓につきまして、住職による丁寧な抜魂式が行われることとなっております。
この度の「寳勝寺檀信徒墳墓祖霊総供養慰霊祭」にご列席を賜りました皆々様には、たいへんおつかれ様でございました。心より厚く御礼申し上げます。沢山の御供物ならびに御供養を賜り、誠に有難うございました。また当日御参列頂けなかった皆様より、ご供物御供養等御恵送賜りましたこと、重ねて厚く御礼申し上げます。
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