12月, 2015年

第865話

2015-12-31

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「朝打三千 暮打八百(ちょうださんぜん ぼだはっぴゃく)」 和尚の座右の銘です。「人生は一度しかない、朝に夕に自分を打って打って打ちまくれ!!」の意です。また「鉄は熱いうちに打て」と言いますが、もはや七十歳を目前にした和尚には、この言葉は通用しなくなりました。しかしながら老骨には老骨としての生き方が有るものです。もうこれでいいという人生などあり得ませんから、最後の最後まで自分に鞭打って少しでも己事究明に力を注がねばなりません。

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「旬味 泰平」(福井市) の大将とともに / 大安禅寺 応接室にて

いよいよ大晦日を迎えましたが、最後の掃除場所であるトイレ・お風呂場・鎮守堂を徹底的に掃除しました。掃除をすればするほど、全身に力がみなぎって来るのを覚えます。本当に有り難し、有り難し。健康でお掃除できる身体が、心から有り難いのです。

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今日、大晦日の夜は「除夜の鐘」です。108の煩悩を滅除する鐘でも有りますが、どうか皆様にとって健康で幸せな一年となりますよう願いながら、新しい年を迎えたいと思います。今年一年、皆様には多大なご法縁を頂き心より感謝申し上げます。本当に有り難うございました。友峰和尚より

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「慶春」 平成丙申

第864話

2015-12-30

いよいよ明日は大晦日です。この一年間、皆様には大変お世話になりました事、心から厚く御礼申し上げます。テレビ番組では、2015年の色々な出来事を振り返っての映像が流れていますが、その一場面一場面が人々の歴史として刻まれていきます。仏教でいう「生老病死苦」の人生の中での人間としての様々な生きざまが綴られていくわけですが、やはり「無事」なる事が如何に大切であるかを思い知らされるものです。

さて、午前中に寳勝寺で正月用飾り付けを終え、一路福井に戻りました。新年は大安禅寺で迎えますが、悠久の歴史を有する古刹ゆえに毎年、緊張感をもって大晦日を迎えています。和尚にとって68回目の除夜の鐘ですが、新しい年を迎える為の、ゆく年くる年の心のけじめの瞬間でも有ります。「自分が変われば世界が変わる」という言葉を耳にした事が有りますが、将に、心の転換でも有ります。突き詰めれば「初心に戻る」と言ったほうが正解なのかも知れません。除夜の鐘の音と共に大いにリフレッシュしたいと思います。

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大安禅寺に戻ってすぐ、早速に年末のご挨拶に来てくださいましたお二方様と久しくお話しさせて頂きました。企業の第一線で活躍されている方々とのお話は実に有意義でした。いつの時も感謝の心で過ごして参りたいものです。友峰和尚より

第863話

2015-12-29

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寺町界隈は、大晦日を目前にして更に観光客が増えている感が有ります。妙立寺(通称・忍者寺)には午前中から途切れることなく観光客が訪れていますが、卑山では黙々と新年を迎える為の準備を致しました。

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本年九十四歳を迎えられた福井在住の竹内真之栄さんが、今年も、寳勝寺のための門松を大安禅寺御用達の小森庭園主・末政幸憲さんを通して大安禅寺に届けてくださいました。和尚が取りに戻れないため、斎藤表具店主・斎藤公一さんにお願いしてみたところ、年の瀬の大変お忙しいなかを大安禅寺から寳勝寺まで、自家用車で運んでくださり、到着後さっそく山門入口に設置してくれました。

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これで三度目となる本当に立派な門松ですが、毎年、お正月に参拝される皆様を迎えてくれています。お忙しいなか届けてくださった斎藤さん、本当に有り難うございました。心から感謝申しました。門松のお目見えによって、山門が一段と輝いて見えるようでした。

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斎藤さんと交錯するように午後から兼務先の瑞光寺と少林寺を訪ね、今年最後の御挨拶をしました。北陸新幹線開業に始まった今年の金沢でしたが、来年もきっと今年以上に観光客で賑わいを見せる気配を感じさせた今日の寺町周辺でした。来年の話をすると鬼が笑うかもしれませんが、鬼に笑われても、来年も健康で無事であることを祈りながらの、新年の準備に終始した一日となりました。更に、㈱いせやグループ様と和尚念願の「寳勝寺ふれあい霊苑」の成就を願うばかりです。友峰和尚より

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第862話

2015-12-28

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先般、「寳勝寺墳墓祖霊総供養慰霊祭」が厳修されましたが、本日は小雪が舞う中での有縁無縁の墳墓抜魂(お精抜き)諷経修行となりました。午前十時より開始した抜魂諷経でしたが、「枯木寒巌によって三冬暖気なし」の如き環境の中での約4時間にわたる「読経三昧」の行となりました。それぞれの檀信徒墳墓の前で法名を読み上げる時には、和尚自身、流石に深い喜びを感じ取ることができました。

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一基ずつ、御家名と御法名を読み上げ、御供養申し上げました。

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御家の様々な事情でお参りする人が途絶えていった墳墓だけに、今日は真に「安心立命の魂」を復活させた読経となったようです。来年には新しい「寶勝院霊廟」に改葬されますが、古くより卑山の檀信徒として寺院護持に尽力された武士の御家柄の方ばかりだけに、今後も丁寧にご供養して参りたいと思っています。

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まもなく大晦日を迎えようとしていますが、卑山の祖霊墳墓改葬工事に伴う大方の墳墓のお精抜きを厳修出来ました事を安堵致しました。明日からは新年を迎えるための、本堂の大掃除と須弥壇の設えに入りたいと思っています。お供え物として檀信徒の皆様から色々な御品を頂いておりますが、本当に有り難うございました。すべてお正月用のお供え物としてお祀りしたいと思います。

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抜魂諷経の後、本堂と奥位牌壇にて、檀信徒各家先祖代々の御供養を致しました。

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大安禅寺では今日はお飾り用の鏡餅搗きが行われたとか、いよいよ今年もあと三日を残すのみとなりました。泣いても笑ってもあと三日なら、大いに笑顔で過ごして参りましょう。友峰和尚より

第861話

2015-12-27

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今年最後の日曜日となりました今日は、小雪の舞う寒い一日となりました。年の瀬ということで、金沢市を訪れる観光客もさすがに減少したかと思いきや、朝のニュースでは兼六園も近江市場も大変賑わいを見せているとか。寳勝寺カフェにも家族連れの方や若い女性のグループをはじめ、カップルのお客様も多く来られ、金沢の今年の人気度を示すかのようでした。

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明日からは大掃除と先祖墳墓の抜根諷経に集中したいと思っていますが、干支の色紙描きもまだまだ不足気味で、今日も時間の合間を見ながら終日色紙描きに専念しました。

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お猿さんの墨絵も日々進化していきますが、まだまだ納得のいく絵では有りません。一生懸命に毎日描いているので、例年の進み具合からするとそろそろ完成度の高いお猿さんの墨絵が披露できるかと期待しています。今年も残すところ、あと4日です。卑山玄関の屋根雪除けの三角ガードの仕上げの為に、大工師の岩内さんと板金の吉田さんが来てくださいました。「安心してください!」「これでいつ大雪になっても大丈夫です!」。

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新年にお客様が来られても、屋根からの落雪で怪我をする心配がなくなりました。安全安心が一番大切ですね。どうか皆様に於かれましても、心身の安全に十分に気をつけられて、無事に大晦日を迎えて頂きたいと念じています。あと少し、頑張って参りましょう。友峰和尚より

第860話

2015-12-26

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皆様はクリスマスをどのように過ごされましたでしょうか? 昨晩は家内が寶勝寺加担に来たので、職員と共に一年の労を謝し、夕食を共にしました。寶勝寺の近くにも、美味しい料理を提供しているお洒落なお店がいくつかありますが、昨晩はクリスマスという事で泉ヶ丘に有るイタリア料理のお店「ラ・ヴィータ」での会食となりました。これまでにも何度か訪ねたことのあるお店ですが、昨晩はオーナーシェフが見事な御料理の数々を提供して下さいました。

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家族連れやカップルでお店は満席でしたが、盛り付けも見事な創作料理の数々は、素晴らしい仕上がりのものばかりでした。和食でも言う「五味五色」の色合いや、味を、洋食でも見事に醸し出した感が有りました。心のこもったお料理と言うのはこのような料理だとあらためて心服した次第です。

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クリスマスと言えばプレゼントの交換ですが、今日は高倉さんから素敵な手編みの帽子を頂きました。これから厳冬を迎えていくだけに、こちらも心のこもった「あったか~い」贈り物でした。これで剃髪した頭を雪の寒さから防ぐことが出来ますから、嬉しい限りです。

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一夜明けて、本日は今年最後の土曜日ということで、観光客をお迎えするのも残り少ない日数となってきた中での寺カフェ対応でした。玄関には、雪除けガードの三角屋根がついに登場しました! お正月ももう目前に迫っています、皆様に於かれましてはくれぐれもお元気にお過ごし下さい。友峰和尚より

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第859話

2015-12-25

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メリークリスマス!なんて仏教寺院で言うのもなんですが、でも御誕生日をお祝いすることは好い事です。最近では豪華なイルミネーションがクリスマスの定番になって来ているようで、全国の至るところで明るいニュースとなっています。先年、青色発光ダイオードが日本の科学者によって発明されたの機に、色鮮やかで何千色もの光輝くツリーには誰もが興奮するものです。現代のクリスマスは、和尚の子供の頃とはずいぶんと様変わりしたものだと感心するばかりですが、わが家は禅寺でありながら、何故か父親はクリスマスに色々なプレゼントをしてくれたことを懐かしく想い起こします。やはり、クリスマスは昔から世界的行事だったのかも知れませんね。父親がサンタさんの格好をして、大きな袋にプレゼントをいっぱい入れて、4人の子供達に配って歩く姿は今でも強い印象として残っています。さてさて本物のサンタさんが存在するか否かは別として、子供達にとってクリスマスはパラダイスデーに違い有りません。

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今年は雪のない年の瀬を過ごしていますが、残り少なくなって来た本日も午後から、金沢市当局の方と施工業者さんとの打ち合わせに集中しました。毎日の打ち合わせで本当に「くるしみます」的心境ですが、また一歩前進したようです。大晦日ギリギリまで法務遂行の様相です。友峰和尚より

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暖かな年の瀬です。

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これまでに経験したことがないほど、暖かな年の瀬を迎えています。雪がない方が日常生活も楽ではありますが、北陸育ちにとって微妙に調子が狂うような、不思議な季節となっています。調子が狂うのは樹々も同じようで、例年3月ごろに咲き始める「うぐいす神楽」がちらほらと咲き始めました。調べたところ”12月から開花することもある”とありましたので狂い咲きではないようですが、やや違和感を持ってしまい、これまた調子が狂います。

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梅のつぼみもどんどん膨らんで・・・

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「利休梅」も、葉が見え始めています。

しかし暖冬とはいえ、来週あたりから1℃や0℃の数字が出ていました。広がり始めた新芽ひとつひとつに、霜よけの袋を着せたい思いです…。

第858話

2015-12-24

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クリスマスイブの今日は、北陸地方にとって大変珍しく温かい一日となりました。明後日からは雪という予報ですから油断は禁物です。午前中は大詰めを迎えている「寳勝寺霊苑改葬工事打ち合わせ会議」に集中し、東京から出席されたココプランニング社長の中本様と工事関係者との、工事施工に関する更なる課題点などについて討議しました。

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ずいぶん長い時間をかけて会議をしてきましたが、ここに来て最終的な段階に入っています。「念には念を入れよ」では有りませんが、会議を繰り返すことによって内容が一層充実するとともに、関係者同士のコミュニケーションも密になって行くようです。お互いのアイデアをぶつけ合う過程では新たな問題も出てきますが、良い方向に進んでいく事だけは確かです。

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会議は午後にまでずれ込んでしまいましたが無事に終了し、その後、一服する間もなく年末の挨拶ということで須貝さんと佐藤さんが相次いで来られました。寳勝寺も次第に若き世代の方々が出入りするようになって来ています。老若男女を問わず、お寺との縁を結んでいくことはひいては「己事究明」にも連動していくようです。寺離れの進む今日、若者の来訪を嬉しく感じた年の瀬のひとときでした。友峰和尚より

第857話

2015-12-23

この時期、あちこちで忘年会が行われていますが、卑山・大安禅寺でもこの一年の労に感謝して昨晩、職員の慰労会が開催されました。お寺の一年間を振り返りますと本当に色々な仕事が有りますが、職員一人一人の気配りによって成り立っていきます。特に、来客者の応対や参拝者へのこころ配りにはどの職員も素晴らしい努力をされている事に心から感謝致しました。いつも言いますが、「無事」が一番ですね。無事に一年過ごすことの難しさと、無事に一年過ごせた事への感謝でも有ります。和気藹々の楽しい時間もあっという間に過ぎ去って行きます。

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今日は再び寶勝寺での法務に戻りました。まだまだ宿題は山積みで、大晦日ギリギリまで精進努力の日々が続きそうです。一年を通しての沢山の人々との出会いが新たな仏縁となって広がりを見せて行きます。この一週間はお世話になった方々への年賀状発送のための日々となりそうです。

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夕刻、東京から卑山・寶勝寺檀信徒の浅井様が地元御親戚の方と共に来られましたが、浅井家は約四百年の歴史を有する名家で、先祖に浅井長政を持つ武家の御家です。今回の霊苑改葬の件で来られたわけですが、時間の過ぎゆくのを忘れて歓談致しました。タイムスリップするかのような楽しいひと時、御先祖を思う気持ちがひしひしと伝わって来た、年の瀬のいい話でした。友峰和尚より

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