8月, 2014年
第367話
第一回「大安寺地蔵盆祭りとそうめん流し」が午前10時より開催されました。近年の少子化と地域の過疎化の進む中、今回地元の町づくり委員会はじめ大安寺観光協会、そして大安禅寺が主催者となって新命副住職の進行のもと初めての試みとして行われました。イベントのメニューは盛りだくさんで、和尚の「大安寺地蔵尊菩薩」の揮毫に始まり子供たちが作ったミニ地蔵尊ご祈祷、そして子供たちの和太鼓演奏に引き続き流しそうめんが行われ、多くの子供たちの歓声が上がりました。
最近になってどの町も、子供の激減で通常のお祭りにも子供不足が心配されています。また子供同士のコミュニケーションも少なくなってきており、そんななか新命和尚の呼びかけで今回「大安寺地蔵盆祭り」が実現となり、成功裏に無事終了しました。久しぶりに見る子供たちの元気な歓声や笑顔に接し、和尚も今回のイベントの成功を大変うれしく思いました。勿論、地元の多くの方々のご協力があったことは言うまでもありませんが、少子高齢化社会現象により、町の元気が失われていく現状の姿は全国的に広がりを見せ始めています。
そんな中での新命和尚のアクションでしたが、来年、再来年と継続して行って欲しいと念じました。今回のイベントの中で一番感激したことは、子供たちが自分で描いたミニ地蔵尊を寺に奉納し、また一緒にお経を唱え、健康祈願をしたことです。多くの催事は子供達の遊びが優先されがちですが、本日の「地蔵盆祭り」は大変有意義な親子の交流のひと時でもあったと思います。大人のお盆が終わった後の、子供たちの地蔵盆。いかに昔の人々が子供達の無事の成長を願っていたかをしみじみ学び取った一日となりました。友峰和尚より
朝粥を体験されました!
晩夏となり日中友好の朝顔もますます美しく開花し始めました本日、平素大変お世話になっております西野久夫さまと、お孫様で中学生の愛梨さん・優梨さんが寳勝寺へ御来山くださいました。
と言いますのも、”お寺で心に残る体験をしてほしい”という西野様のお気持ちから、今朝は、お孫様の「朝粥体験会」が行われることとなっていたのです。住職御手製のおかゆとたくあん・昆布、梅干しの御膳を前に、食事の作法や「いただきます」「ごちそうさま」の意味について、説明を聞かれ、「食事五観の偈※」を皆様で唱和されました。※禅宗において食事の前に唱えられる偈文
住職の拍子木に合わせ、食事五観の偈を唱和されているところ
「一つには功の多少を計り、、彼の来処を量る・・・」
”「いただきます。」と唱和した後、まずは器を持ち頂いてから食事を始めます。”という住職のご説明を熱心に聞かれています。お二人とも自ら進んで朝粥体験を希望されたとのことで、緊張とともに真剣な面持ちです・・・。
お食事中のようす。大変美味しいと喜んで召し上がられていました。
お粥のお米は先般、和太鼓奏者の車屋正昭さまがお供えくださった”越前美山こしひかり・特別栽培米”です。大きな土鍋に沢山用意されていたお粥はすべて完食(!)され、作られた住職もたいへん喜んでおられました。朝粥体験後、デザートタイムでは、表情も和らいでリラックスして頂けた様子です。西野さま、愛梨さん、優梨さん、本日は寳勝寺へ御来山頂き、誠にありがとうございました。
第366話
和尚のブログも一周年を無事に達成して、いよいよ今日から新たな出発です。寳勝寺のお客様も一年前とはずいぶん増えてきました。ブログもこのところまたアクセスカウントが増えてきましたので「頑張らなくっちゃ!!」って思います。毎日の人との出会いが新しい風を吹き込んでくれますし、お話を交わしている内にこれまた新鮮な自分と出会うものです。人間の心は留まったらいけません。常に流れていたいと強く強く思います。よく和尚は「無心」という言葉を使いますが、余りにも簡単明瞭すぎて却って捉えにくいですから、「とどまらない心」なんてどうでしょうか?「サラサラとただサラサラと水の流るる」って心です。
日中友好の朝顔 / 2014.8.23 撮影
高田学さま、西野久夫さまとともに寳勝寺霊園の調査中 / 2014.8.22 夕刻
昨日、東京から寳勝寺のお仕事で高田学さまが来山されました。もう丸三年ぐらいのお付き合いをさせて頂いていますが、いつも柔和なお顔で温厚誠実なお方です。人生にはいろいろな出会いがありますが、いつお会いしても心の隅々まで溶け込んで行くような心持の高田様とのお付き合いを今後も大切にしていきたいと念じています。そして今日は高田様と同じく日頃より大変お世話になっています西野久夫様がお孫様二人を伴って卑山を訪ねて下さいました。どのお方も「サラサラと澄み切った水の如し」といった御人徳の高い方々です。現代の言葉で言いますなら「高貴高齢者」です。
西野さまからのご依頼により、「朝粥体験会」が行われました。
住職からのひとつひとつの御言葉を、熱心に聞かれている様子
今日は「サラサラ」の一日なのでしょうか? 午後になって、20年以上大安禅寺・金曜坐禅会に参禅されている小玉暁様の突然の来山でした。「友遠方より来る、また楽しからずや」 昨日は金曜坐禅会に参加されたとか、楽しい歓談のひと時を過ごしました。366回目は人との出会いの日となりましたが「寺カフェ寳勝寺」の本領を発揮した一日であったようです。友峰和尚より
大安禅寺・金曜坐禅会会員、小玉暁さまがご来山下さいました。
第365回
今日で365回目を迎えました。さて今日の話は?と思っていましたら、早朝、釈迦院時雄さまが訪ねて来られました。仏縁ですね!!自作の竹筆二本をたずさえての御来寺で、今年の10月にニューヨークで開催される予定の和尚の個展の事が話題になりました。今回は大学のキャンパスで3回、墨書パフォーマンスをすることについて、個展の為にと今回特別に寄贈を受けた釈迦院様自作の大竹筆の使い方についてアドバイスを受けました。本当にありがたいことです。
平成26年4月22日、大竹筆「天耕」をご寄贈頂いた時のようす
竹筆について情熱的にお話しされる釈迦院様
「竹筆は私の人生です、私に竹筆を持たせたら怖いものはありません。」とお話しされています。
釈迦院様は書家でもあります。今日まで長きに渡って世界各国での個展や竹筆の展示販売などをやって来られたお方ですので、書道パフォーマンスについては大先輩で竹筆の使い方など口頭での指導を受けました。お話が済んでいったん近くのアトリエにお戻りになられましたが、口頭では不十分とさっそくに竹筆でしたためた横物の書を持参されました。
まだ墨の乾かぬうち早速ご持参下さった「不動心」の墨書
写真の如く大変勢いのある力強い作品です。確かに、一般的な毛筆とは違い、竹を細く削いで作った竹筆は風合いの異なった字が出来上がりますね。和尚も次第にわくわくしてきました。明後日、大安禅寺本堂にて「穴地蔵尊祭り」の墨蹟パフォーマンスが予定されていますので、その際に大竹筆を使ってみたいと思っています。さてさてどんな味わいのある字が書けるかは当日までのお楽しみです。是非皆様、観に来て下さいね。「南無大安寺地蔵尊菩薩!」。今日は365回の一周年記念日です。釈迦院様との出会いを大変嬉しく感じた記念日となりました。
「竹筆に 思いを込めし 秋を待つ」友峰
日中友好の朝顔、ただいま見頃です!
宝勝寺山門、8月21日早朝の様子です。いよいよ”日中友好の朝顔”が見頃となっています!
本年は天候不順もあり少しずつ開花が始まりましたが、ただいまツルの上に下にと全面に花が咲き始めました。これから9月中旬まで咲き続けるのではと思います。ぜひご来寺の上、ご観賞頂けましたら幸いです。
第364話
日中友好の朝顔 / 寳勝寺山門にて
「光陰矢のごとし、時人を待たず」本当に和尚に残されし人生時間が矢の如くに過ぎ去っていきます。「今までは他人の事やと思うたが俺が死ぬとはこいつぁたまらん、くわばら、くわばら」ってあの有名な一休和尚がシャレコウベの付いた杖を突きながら「ご用心!!ご用心!」と言って道を行き来したとか。なるほど!と、ほぼ和尚も諦めの境地です。やらねばならないことが年を追うごとに増えていくのはいったいなんでやねん!と吠えてみたところで理由は簡単です。肝心要の身体能力の激減が原因なのですから。
寺町台まちづくり協議会の宮本会長さまと山田さまです。2014.8.18
桂岩寺様の坐禅会「一如会」の林さまです。2014.8.20
一昨日からお客様の応対が続いています。どの御方も長い長い苦難の人生を歩んできたであろうと思われる皆様で、一言一句に重厚な人生経験を感じ取ることができる地元の長老の方々です。寳勝寺に住寺して丸三年、次第に活動も広がりを見せ始めています。
寺町台まちづくり協議会の皆様、城南公民館事務局の皆様とともに 2014.8.21
ヨシダ宣伝株式会社の吉野様・須貝様とともに 2014.8.21
最近しみじみ法縁の不可思議を感じ取っています。人生、人それぞれ、何がしかの御縁があって出会うわけで「偶然」の出会いなど一つもないと思うこの頃です。となりますと、生きている限りに於いては常に新たな出会いを楽しみに更なる努力を続けて行かねばと発破をかけています。このところ、和尚も次第に金沢に溶け込んで行っているようです。「所変われば品変わる」和尚にとって金沢は新鮮な話題が尽きない今日この頃です。
さていよいよ明日はブログも365回目を迎えます。昨年より開始した「和尚のちょっといい話」も無事に一周年を迎え、感謝の気持ちでさらに邁進していきたいと思います。友峰和尚より
松浦建設株式会社・吉田専務さまとともに 2014.8.21
宝勝寺で聴く「法話コース」のご案内
金沢市寺町・ガーデン&寺カフェ 宝勝寺で聴く 髙橋友峰和尚の 「ちょっといい法話」 |
いまだ不動の人気を誇る髙橋友峰和尚の楽しい法話が、金沢市寺町の宝勝寺でスタートします。毎日を生き生きと元気に暮らすヒントがいっぱいで年齢を問わず楽しくてわかりやすいと評判の法話です。四季折々の花咲く寺で、なごみと癒しのちょっといい時間をぜひご体験下さい。
完全予約制
■法話コースの流れ
法話拝観料 | 大 人 | 大学生 (短・専) | 中・高生 | 小学生 |
1000 円 | 800 円 | 500 円 | 300 円 | |
所要時間 | 約40分 | |||
予約人数 | 20名様以上~80名様まで (左記以外の場合はご相談ください) | |||
実施時間 | AM10時より (ご希望の時刻をご相談ください) | |||
その他 | 30名様以上 1 割引 |
■ご案内とお願い
・住職の法話コースは、宝勝寺の本堂にて行われます。(21畳+17畳)
・御足の悪い方には、椅子をご用意いたします。(数に限りがありますことご了承下さいませ。)
・堂内には、冷房・暖房が備わっています。夏涼しく冬は暖かくお過ごしいただけるよう努めております。
・法話開始時刻は午前10時からとなっておりますが、ご希望のお時間がございましたらお気軽にお問い合わせください。
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第363話
秋雨前線の日本列島停滞に伴う広島市内での豪雨土砂災害の様子が終日ライブで放映されています。日本列島は火山列島でもあり、恐らくはどの地域においても安全な場所など一か所も無いと自覚して、常日頃から災害に対する万全の備えや訓練が求められていることをつくづく思います。特に近年は異常気象が世界的に広がりをみせ、世界各国のニュースが伝えられる中、風水害や土砂災害、地震、台風、火山の噴火などなどが特に目立って来ているように思います。自坊の大安禅寺でも今日まで、豪雪災害、風水害、地滑り、地震などたびたび大きな被害を受けてきました。その都度、檀信徒皆様の協力でなんとか災害復旧をなしてきましたが、土砂崩れなどが襲ってきた場合は手の施しようもありません。各地で発生している自然災害を見るにつけまずは早めの避難が肝要かと思います。「備えあれば憂いなし」「災害は忘れた頃にやってくる」などの格言はもはや他人事ではなく常に高い意識を持って日々の気象情報を注視することが大切なことだと改めて自覚する次第です。大安禅寺に住寺して50年、常に緊張が続く毎日です。友峰和尚より
第362話
残暑厳しい一日となりました。「わかっちゃいるけど 止められない」なんて言いながら冷え切ったビールをがぶがぶ飲んで「アビール」ほど飲んだとて暑いときはどうしようもありませんね。体を冷やすより少し熱めのお風呂に入ってみたほうが風呂上がり時の清涼感を存分に味わえるというものです。「逆も又真なり!!」です。本当にクーラーの無かった昔々の人々は色々暑さ対策など工夫しての日々の暮らしだったと思います。最近ショッピングセンターが人気を博しているのには、一年を通して空調が完璧ですから夏場は「夕涼み」ならぬ「用涼み」っていうわけです。
そういうわけで和尚も今日は休寺日という事で視察と買い物をかねて大型ショッピングセンターや観光施設を訪ね回ってきましたが、外気とお店との余りにも激しい寒暖の差に老体がついて行かず、おまけに車内の猛烈な熱気に当たり遂にダウン!なんとも休息が窮息になってしまいました。「老い」ほど辛く悲しいものは有りません。何もかもが体に直に反応してしまいます。それにつけても、今日のような炎天下の中にあって高校野球の球児達や応援されている皆様の気力、体力、忍耐力には唯々頭の下がる思いがいたします。甲子園球場に響き渡る応援の声こそが暑さとも戦っている球児たちの原動力になっているのだと自覚した和尚の休日でした。
「一球に 悲喜こもごもの 青春夏」友峰
第361話
「第96回・全国高校野球選手権大会」も17校が激戦をして勝ち上がってきました。皆様もお気づきになられたことと思いますが、そのうち6校が日本海側の高校ということで話題になっています。またその中でも北陸三県の福井・敦賀気比、石川の星稜、富山の富山商が勝ち進みいづれのチームも好ゲームを見せています。特に目立つのが強力打線でこの三校に共通している特徴的です。最近は全国的に子供の体力の格差が問題視されていますが、その中にあって体育系の男女の体力や筋力の向上には目を見張るものがあります。ホームランを打つ高校生の体格や風貌は和尚の頃の高校生のイメージとは程遠く、実に逞しく強靭さが伝わってくるほどですね。
野球は成長期にあっての子供たちの体力や精神力そして礼儀正しさなどもバランスよく備わっていくように思います。溌剌とした若者の戦いを観戦するにつけ、忘れかけていた青春時代の大切な思いがよみがえってくるようです。全国高校野球選手権はいつの時代も日本人としての純粋な気持ちを思い出させてくれる素晴らしいスポーツだと思います。明日からいよいよ頂点を極める戦いが始まります。どの高校の球児達にも和尚は心から声援を送りたいと思っています。友峰和尚より
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